Page 1593 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 建築設備フォーラムへ ┃ 会議室に戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼夏季の作業エリアの改善策 バードアイ 07/4/9(月) 20:13 ┣Re:夏季の作業エリアの改善策 うずまき 07/4/9(月) 23:26 ┣Re:夏季の作業エリアの改善策 masa 07/4/10(火) 2:26 ┃ ┗Re:夏季の作業エリアの改善策 hatomori 07/4/10(火) 6:02 ┃ ┗9709 再々訂正により削除しました。 masa 07/4/12(木) 1:50 ┗Re:夏季の作業エリアの改善策 鉄人60号 07/4/10(火) 6:35 ┗Re:夏季の作業エリアの改善策 バードアイ 07/4/10(火) 12:30 ┣Re:夏季の作業エリアの改善策 鉄人60号 07/4/10(火) 19:33 ┗Re:夏季の作業エリアの改善策 やま 07/4/11(水) 5:59 ┗Re:夏季の作業エリアの改善策 hatomori 07/4/11(水) 7:17 ┗Re:夏季の作業エリアの改善策 やま 07/4/11(水) 9:14 ┗Re:夏季の作業エリアの改善策 hatomori 07/4/11(水) 10:29 ┗Re:夏季の作業エリアの改善策 やま 07/4/11(水) 11:27 ┗再々訂正 masa 07/4/12(木) 1:48 ┗Re:再々訂正 やま 07/4/12(木) 7:11 ┣Re:再々訂正 やま 07/4/12(木) 7:17 ┗再度自己レスです やま 07/4/13(金) 16:21 ┗再々指摘ありがとうございます。 masa 07/4/14(土) 0:52 ┗Re:再々指摘ありがとうございます。 やま 07/4/14(土) 5:05 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 夏季の作業エリアの改善策 ■名前 : バードアイ ■日付 : 07/4/9(月) 20:13 -------------------------------------------------------------------------
客先より、オールフレッシュPACにて空調されている作業エリアが夏場室温が40度前後まで上がってしまう為、夏になる前に対策工事を行いたいので改善案の提出を求められました。目標は26度。能力不足を補うために負荷計算したいところですが、昨夏の状況が判らない状況で検討しなければなりません。判っているのは、PAC能力130KW(新設時能力。20年経過しているので現状能力は不明) 現状測定風量20,000CMH、該当エリアは約330m2×天井高3mです。オールフレッシュPACの冷房能力は、あくまで外気負荷処理分の能力と考るのでしょうか。能力不足分をどのように算出すればよいですか。 |
>客先より、オールフレッシュPACにて空調されている作業エリアが夏場室温が40度前後まで上がってしまう為、夏になる前に対策工事を行いたいので改善案の提出を求められました。目標は26度。能力不足を補うために負荷計算したいところですが、昨夏の状況が判らない状況で検討しなければなりません。判っているのは、PAC能力130KW(新設時能力。20年経過しているので現状能力は不明) 現状測定風量20,000CMH、該当エリアは約330m2×天井高3mです。オールフレッシュPACの冷房能力は、あくまで外気負荷処理分の能力と考るのでしょうか。能力不足分をどのように算出すればよいですか。 冷房能力が400W/m2近くあって、40度になるなんて、いったいどれだけの発熱空間??ちょっとにわかに信じられないと思ったら、20回換気??クリーンルーム?? ちょっと計算すればわかると思いますが、単純に外気処理能力として、130kWって足りてないですよね… 仮に、能力が出ていたとした場合の計算は、普通の熱負荷計算と同じ考え方です。 夏に40℃になるという条件があれば、大体計算できます。できれば湿度もあるとよかったですが。 葱(SAT-Ti)+0.33V(ho-hi)+W-冷房能力=0 K:熱貫流率 SAT:相当外気温度 T:温度 V:換気量 h:エンタルピー W:内部発熱 ここで不確定要素は内部発熱だけ。室内湿度の設定が若干めんどうですが、室温を40℃で計算するだけです。 でてきた発熱量に対して、あとは本当に普通に負荷計算するだけです。 |
仮定で計算した例ですが、 パッケージ実能力を、130kw×0.9=117kwとして、送風量=20,000m3/h、送風量当たりの除去熱量=117kw÷20,000m3/h=0.00585kw・h/m3→0.00585×3600/m3=21.06KJ/m3→21.06÷1.2kg/m3=17.55KJ/kgDAとなり、17.55KJ/kgDAの比エンタルピ差を作る事ができます。 外気温度34℃、相対湿度80%、比エンタルピ80KJ/kgDAと仮定すると、吹出空気の比エンタルピは80-17.55=62.45KJ/kgとなります。 パッケージの装置顕熱比を0.7と仮定すると、吹出温度は34-(0.00585×1,000×0.7÷0.33)=34-12.4=21.6℃、相対湿度は98.7%となります。 21.6℃の空気が40℃まで加熱されるので、内部負荷は0.33×(40−21.6)×20,000=121,440w→121.44kw(室内の蓄熱・人体に対する加熱、加湿負荷などは無視した場合) パッケージ能力を117kw+121.44kw=239kwとして、再計算する。 送風量20,000m3/hとして、内部負荷121.44kwをまかなう送風温度差=121.44÷20,000÷0.33×1000=18.4℃、送風温度は26−18.4=7.6℃、7.6℃、湿度100%の比エンタルピーは23.9KJ/kgDAで、26℃の状態では相対湿度-4.2%となり、これは実現できない。 したがって、送風量を増やして吹出温度を上げる必要がある。 室内条件を26℃、相対湿度40%と仮定すると、比エンタルピ=47.5KJ/kgDA、16.9℃、相対湿度100%の比エンタルピに該当するので、送風温度は16.9℃とする。 送風量=121.44÷(26-16.9)÷0.33×1,000=40,440m3/h 装置顕熱比=40,440×(34-16.9)×0.33÷239×1,000≒0.96(ここら辺は対応できる外気処理パッケージが存在しない可能性もあるので、内部負荷処理用のパッケージを設置した方が安全ですが、全外気としている理由もあるのでしょうから難しいところです) 装置顕熱比を実用的な0.82程度として、室内湿度低下を許容すれば、外気処理パッケージの全熱処理能力を239×0.96÷0.82≒280kwとすればなんとか能力は満たしそうです。 |
masaさん この仮定の計算例 何か勘違いされていませんか。 >17.55KJ/kgDAの比エンタルピ差を作る事ができます。 >外気温度34℃、相対湿度80%、比エンタルピ80KJ/kgDAと仮定すると、吹出空気の比エンタルピは80-17.55=62.45KJ/kgとなります。 34℃80%RHの比エンタルピは105KJ/kgDA 程度では 吹出空気の比エンタルピは87.5kj/kgDA >パッケージの装置顕熱比を0.7と仮定すると オールフレッシュの場合、装置顕熱比は0.5以下では(資料がないのでこの数値は想像) 吹出空気温度は28℃程度でしょう。 >21.6℃の空気が40℃まで加熱されるので、内部負荷は0.33×(40−21.6)×20,000=121,440w→121.44kw(室内の蓄熱・人体に対する加熱、加湿負荷などは無視した場合) この考えは 理解できませんでした。 現状の機器は室内の冷却(26℃とした場合)にはなんら 役にたっていない 運転しても、しなくても、室温は40℃程度で あげどまりになっている。 (構造体からの放熱により) と考えるほうが無難なのではないでしょうか。 |
9709は再々訂正により削除しました。 9724を参照してください。 |
元工場設備屋です。 一般的な仮定で設計計算をするのもいいですが、該当工場が現在稼動しているでしょうから、 実際に自分で空調負荷を測定し、対策を立てられたらと思います。 工場の場合、実際のデータを基に改善策を提案するのが基本ですし、最も確実です。 新しい設備が大きすぎても小さすぎても、設備屋としては何とも恥ずかしいことになります。 現場的には、大きな能力の空調設備を導入する前に空調負荷の低減を検討したいですね。 例えば、建屋・生産設備断熱強化、生産設備の水冷化、生産設備熱気局所排気等等。 作業者の動線上に配置するスポットクーラーも検討下さい。効果は大きいです。 |
皆様 返信ありがとうございます 現場の様子がだんだんわかってきました。 PACはオールフレッシュではなく、当初循環PACでスポット空調していたものを作業エリアの臭気対策の為RAをやめてOAダクトを繋ぎ無理矢理オールフレッシュ状態にした経緯があることが判りました。(排気は成り行き?)作業環境重視で行われたらしいです。客先には、初期状態に戻すか、オールフレッシュを使用したいならばそれなりの設備が必要な旨説明します。ところで、循環PACとオールフレッシュのSHFの違いはどこから来るのでしょうか?教えてください。 |
>皆様 返信ありがとうございます >現場の様子がだんだんわかってきました。 >PACはオールフレッシュではなく、当初循環PACでスポット空調していたものを作業エリアの臭気対策の為RAをやめてOAダクトを繋ぎ無理矢理オールフレッシュ状態にした経緯があることが判りました。(排気は成り行き?)作業環境重視で行われたらしいです。 色々特殊事情があるようですね。 空調に絡んだ臭気対策は、臭気発生機器を作業面以外を包み込んで、上部フードで 局所排気する方法がよく行われています。現場を見て工夫しましょう。 あと、室温が40℃を超える原因となっている熱源も確認する必要がありますね。 いずれにしても、省エネや設備投資額抑制のためにも空調負荷の低減が第一です。 >ところで、循環PACとオールフレッシュのSHFの違いはどこから来るのでしょうか?教えてください。 この質問には、このスレ・レスを見ておられる専門の方に回答頂くのがベストですね。 皆さんご指導宜しくお願い致します。 |
>ところで、循環PACとオールフレッシュのSHFの違いはどこから来るのでしょうか?教えてください。 若輩者ですがSHFについて意見を述べさせて頂きます。 一般にSHFは室内負荷に対して「室内顕熱比」のように使われまして、これは室内 負荷に依存しますので冷房装置の種類には無関係です。 冷房装置の冷却過程においてもSHFの値は計算すれば出ますが、これは冷却器入口 空気状態点と装置露点温度により決まりますのでこれも冷房装置の種類には無関係 です。 循環型PACとオールフレッシュ型PACの大きな違いは冷却能力当たりの風量です。 オールフレッシュ型は冷却(加熱)時の温度差、湿度差が大きいので能力当たりの 風量は循環型に比べ小さく設計されて居ります。 またSHFは風量が変化しても変わりません。 風量が変化した場合は状態線(2つの状態点(吹出点と室内点又は入口点と出口 点)を結ぶ線)上のどこに着地するかが変わります。 その着地点は状態線の上であり、この状態線の傾きがSHFです。 ご質問のSHFは冷却過程の事を言って居られるかと推察しますが、どちらにしまし ても(室内SHFでも)冷房装置の違いによってSHFが変わると言う事はありません。 冷房装置には処理可能な顕熱と潜熱の範囲がありますので、負荷に対して顕熱、潜 熱両方を満足する(設計の装置露点温度が得られる)能力の機種選定を行う必要が あります。 |
>ご質問のSHFは冷却過程の事を言って居られるかと推察しますが、どちらにしまし >ても(室内SHFでも)冷房装置の違いによってSHFが変わると言う事はありません やまさん、hatomoriです。 文章を読む力が衰えたのか、よく解らんのですが。 室内負荷の顕熱比(SHF)は使用機器がなんであろうと変わりませんが、 機器のSHFは、一般用の機器と外気処理用の機器は、当然違いますよね。 一般の機器のSHFは0.8前後で製作されています。 風量によっても、この値は変わってきます。 外気処理用の機器は潜熱を多く処理する必要がある為、SHFの値が小さくなる よう製作されています。 |
>外気処理用の機器は潜熱を多く処理する必要がある為、SHFの値が小さくなる >よう製作されています。 hatomoriさんこんにちわ。 SHFの数値が機器能力とか機器の選定に使われる値とは認識して居りませんで、 機器を選定する前の負荷を確定するときに(それも室内負荷に対して)使う ものだと理解しておりました。 外気処理用の機器はSHFが小さくなるように製作されていると言うよりも標準機器と 同一装置露点温度であっても吸込条件が高温高湿で風量が小さい為結果としてSHF( と言うべきかどうか)に相当する勾配が急な左下がりの冷却行程に対応可能と言う だけの事ではないでしょうか。あと、温度差、湿度差が大きい分コイル列数も大き くしてあるかも知れませんが。 ここで、冷房装置選定に必要なものは装置露点温度と、入口空気条件、風量の3つ です。 この条件のうち装置露点温度と入口空気条件が決まれば冷却行程状態線の勾配(SHF?)は決まります。これはどんな機器を使っても選定条件として不変です。 という意味の事を述べたに過ぎません。 「機器のSHF」という言葉があるのも知りませんでした。同一機器でも入口空気 条件が変わればSHFも無限に変わる可能性ありますのに、固定的に表現しても 宜しいのでしょうか? |
>この条件のうち装置露点温度と入口空気条件が決まれば冷却行程状態線の勾配(SHF?)は決まります。これはどんな機器を使っても選定条件として不変です。 パッケージエアコンの場合あまり難しく考えないほうが良いのでは ないでしょうか。 エアコンの場合、装置露点温度を自由に決めることはできないでしょ。 既成品ですから、おのずとその機器から吹出空気状態は決まってしまいます。 >「機器のSHF」という言葉があるのも知りませんでした。 正式な言葉かどうかは不明ですが、装置顕熱比、あるいはコイル顕熱比の方が 正しいかもしれません。 >条件が変わればSHFも無限に変わる可能性ありますのに、固定的に表現しても >宜しいのでしょうか? 風量、吸込空気条件によって 変わります。 昔のメーカーの技術資料には 線図があって修正するようになっていました。 パッケージエアコンの場合 負荷計算して 全熱負荷で単純に機器を選定して 風量もその機器が持っている風量を採用する程度でよいのではないかと 思っています。(一般空調の場合) あとは、吸込空気条件によって、一般用、中温用、外気用などを選定する。 |
hatomoriさん 家電店へ行って木造何畳間用と言ってエアコンを買っても、そんなに 大外れにはなりませんので、仰る通りでも宜しいかと思います。 ただ、基本は押さえておきたいと言う思いだけです。初心者の方の為にも。 (偉そうな事は言えませんが・・・失礼致しました) あと、書く場所ちがうかも知れませんがhatomoriさんもご指摘になって 居られたmasaさんの計算の続きに関連してですのでお許しください。 全外気での冷房負荷概算ですが外気34℃80%RHでh≒105kJ/kg(DA),室内空気 26℃50%RHでh≒53kJ/kg(DA)としますと外気負荷は(105-53)*20000*1.2/3600 =346.7kW 室内負荷をmasaさんの82.5kWとしますと 346.7+82.5=429.2kW ≒430kW前後の冷却能力が必要になると思われます。 環境面、エネルギー面、コスト面等からも大変効率の悪い空調になるような 気がします。 鉄人60号さんの提案されている方式を検討されるのが最善と思います。 |
やまさん再訂正ありがとうございます。湿りコイルの計算を忘れていました。 再々訂正です。(外気条件も34℃、相対湿度80%はきびしすぎました、34℃、相対湿度57%に訂正いたします) パッケージ実能力を、130kw×0.9=117kwとして、送風量=20,000m3/h、送風量当たりの除去熱量=117kw÷20,000m3/h=0.00585kw・h/m3→0.00585×3600/m3=21.06KJ/m3→21.06÷1.2kg/m3=17.55KJ/kgDAとなり、17.55KJ/kgDAの比エンタルピ差を作る事ができます。 外気温度34℃、相対湿度57%、露点温度24.8℃、比エンタルピ84KJ/kgDAと仮定すると、吹出空気の比エンタルピは84-17.55=66.45KJ/kgとなります。 外気処理パッケージの装置顕熱比=(20,000×0.33×(34-24.8)÷1,000)÷117=0.519 したがって66.45KJ/KgDAの状態点の飽和線上の温度を採用すると、22.5℃、相対湿度100%が求める吹出条件となります。 22.5℃の空気が40℃まで加熱される熱負荷が存在すると仮定すると、内部負荷は0.33×(40−22.5)×20,000=115,500w→115.5kw(室内の蓄熱・人体に対する加熱、加湿負荷などは無視した場合の顕熱負荷) 送風量20,000m3/hとして、内部負荷115.5kwの顕熱負荷をまかなう送風温度差=115.5÷20,000÷0.33×1000=17.5℃、送風温度は26−17.5=8.5℃、この吹出温度は実現不可能なので、実用的な送風温度差=12℃で、送風量を設定する。 送風量=115.5÷12÷0.33×1,000=29,167m3/h 送風温度=26-12=14℃、相対湿度100%の比エンタルピ=38KJ/KgDA したがって、空調機の冷房能力は、29,167×1.2×(84-38)÷3,600≒447kwとなります。 装置顕熱比は、34℃、相対湿度57%の露点温度24.8℃から、装置顕熱比=(29,167×0.33×(34-24.8)÷1,000)÷447=0.198となりますが、これは一般的なパッケージでは実現できません。 したがって、パッケージを直列2段で構成するか、外気処理パッケージの送風温度22.5℃とし、内部負荷処理用のパッケージを設置するのが妥当です。 以上が訂正内容ですが、外気処理パッケージの冷房能力140kwの機種の場合送風量は200m3/min→12,000m3/h、BF=0.16が標準値となっています。 汎用パッケージの場合は、送風量520m3/min→31,200m3/h、BF=0.44が標準値となっています。 今回の例ではどちらも標準値からずれています。 したがって、外気処理パッケージのプーリーアップを行って顕熱比を上げているか、汎用パッケージのプーリーダウンを行って顕熱比を下げていると推察しました。 したがって、外気処理パッケージの装置顕熱比0.5と汎用パッケージの装置顕熱比の0.82との中間にあるのではないかと判断して装置顕熱比0.7を推定値として採用しました。 しかし比エンタルピの計算値を間違えていた為、実際の装置は装置顕熱比0.5で動作しています。(空気線図上で作図していればすぐ分かる事ですが、手抜きしたのが災いしました) 実際はバードアイさんの回答から汎用パッケージのプーリーダウンが正解だったようですが、みなさんのコメントのように実際の建物の外皮負荷と内部発熱より正確な冷房負荷を算定するのが正解です。 今回は概算的に仮定で計算した例を提示したものとして捉えてください。 内部発熱が多いなら、内部負荷処理のパッケージを追加した方が省エネルギーですし、建物躯体からの負荷が多いなら躯体断熱を考慮した方が、より省エネルギーとなります。(今回の例では臭気対策から困難のようですね) 以上が再々訂正内容です。 |
masaさんの緻密さにいつも驚愕致しております。ところで >したがって66.45KJ/KgDAの状態点の飽和線上の温度を採用すると、22.5℃、相対湿度100%が求める吹出条件となります。 「飽和線上」とありますが、外気と装置露点温度を結ぶ「状態線」上の比エンタルピ h=66.45kJ/kg(DA)との交点にはなりませんか? コイルの能力不足に起因するBFがかなり大きく68%程度になり実際凝縮する量は通過 風量の32%程度に過ぎない状態になると思いますが。 (装置露点温度10℃(低圧カット手前ぎりぎり(?)の値として想定)と仮定して 空気線図上でおおざっぱに測定した場合の値です) また、風量を増減させた場合状態線上の外気点から装置露点温度点へ向かう線上の 外気寄りの所で着地するか(風量大の場合)、装置露点温度寄りの所で着地するか (風量小の場合)の違いになるだけで、どちらも状態線上に乗ると思います。 なので、装置顕熱比(この意味も良く分かりませんが)=状態線で一定なのでは?。 これは冷却過程を順に追った場合、外気点から水平に左へ(線図の上で)移動して 飽和線にぶつかり(この時点で凝縮量ゼロで相対湿度100%)、飽和線の上を除除に 左下へ下降し始め(この時点で徐々に凝縮はじまり)、ついに装置露点温度の点に 達します。ただしその量は全風量の(1-BF)分で、今の例の場合32%程度です。 従って残り68%程度の空気は外気条件の空気ですから、冷却器(蒸発器)出口点の 状態値は10℃DB100%RHの空気32%と34℃DB57%RHの空気68%の混合点とほぼ同じ事に なり通過空気全体としては26.5℃DB73%RH程度の空気となっているはずです。 更にこの点は先ほどの状態線の上に乗っている筈なのですが・・・。 よって、既存冷房装置のこの時の吹出状態点は22.5℃DB100%RHではなく、26.5℃DB 73%RH(程度)となると思います。 |
自己レスです。前レス↑で正確さに欠ける表現をしていました所を一部 修正させて頂きました。 |
再度自己レスで済みません。 低圧カットの事は取り消しとさせて下さい。蒸発圧力(蒸発温度)と装置露点 温度ADPの関係を良く理解出来ていないで、自信のないままハテナマークで 逃げを打ちながら適当(不適当?)に書いてしまいました。ごめんなさい。 一般空調用で蒸発温度0℃としてADP10℃くらいかな?と単に決めつけています。 (実際は冷媒循環量やコイルの総括伝熱係数などが必要になって来ると思われ ますが) 風量変化や空気温度変化に伴う装置露点温度の変化の事ですが、確かに風量が 変わればBFは変わりますが、蒸発圧力の設定を変えなければ蒸発温度は一定で 更に冷却能力も変わらないとすればれば装置露点温度も一定と考えています。 吸込空気温度条件変化については「能力不足に起因するBFの増加」という概念 を自分で作っていましたがBFは風量(=風速)によって決まるとすれば能力 不足がある冷却器の場合(条件によって機器選定するのでは無く、ある機器が ある条件でどう動くか)については蒸発温度一定であっても、その能力不足の 度合いによって装置露点温度は変化することは理解出来ました(つもりです)。 オールフレッシュ機で吹出点15.7℃DB94.1%RHでh=42.49kJ/kg(DA)としますと 単段冷却可能と思われましたので室内設計条件26℃DB50%RH,h=53.0kJ/kg(DA) を基準として冷房装置計算をしてみました(制御の問題を別と致しまして)。 室内SHF=1.0と仮定しています。BF=0.16(masaさんの値使わせて頂きした)。 外気点34℃DB57%RH,h=83.64kJ/kg(DA)(当方の線図から)。 装置露点温度ADP=12.2℃DB100%RH,h=34.65kJ/kg(DA)(外気点からの冷却状態線 が室内SHF1.0の線分で0.16:0.84に分割される点として決定)。 よって吹出点15.7℃DB,94.1%RH,42.49kJ/kg(DA)。室内負荷はmasaさんの考え方 に倣いまして(40-26.5(全レスの吹出温度))*0.33*20000/1000=89.1kW。 但し室温40℃の時は構造体熱損失がありますが、室温26℃の時は構造体熱取得 になりますので、1割増しとして室内負荷は89.1*1.1=98.0kW。 必要風量=98.0/0.33/(26-15.7)*1000≒28,800m3/h。 冷却負荷=28800*1.2*(83.64-42.49)/3600≒395kWとなります。(参考まで) パッケージ空調機の場合能力表示値に送風機発熱は考慮済みだったのでは? と思い(確信はありませんが・・)、考慮していません。 装置顕熱比や機器のSHFと言う言葉ですが、単に冷却器コイルを通過する 冷却除湿状態線の勾配と言う以外に、パッケージ空調機の選定または設計に おいてよく用いられる言葉なのでしょうか。このごろパッケージ空調機の設計 をあまりしていないものですから、知りませんでした。バードアイさんの質問 に便乗して勉強させて頂いているようで、済みません。 |
やまさん、再指摘ありがとうございます。 あまりにも前提条件を提示しないで、勝手な計算を提示して申し訳ありません。 厳密な吹出空気状態は、空調機能力及びBFから求めるのが正解です。 あまりにも訂正が多くてみなさんうんざりしているでしょうが、再々々訂正です。 パッケージ実能力を、130kw×0.9=117kwとして、送風量=20,000m3/h、送風量当たりの除去熱量=117kw÷20,000m3/h=0.00585kw・h/m3→0.00585×3600/m3=21.06KJ/m3→21.06÷1.2kg/m3=17.55KJ/kgDAとなり、17.55KJ/kgDAの比エンタルピ差を作る事ができます。 外気温度34℃、相対湿度57%、露点温度24.8℃、比エンタルピ84KJ/kgDAと仮定すると、コイル出口空気の比エンタルピは84-17.55=66.45KJ/kgとなります。 外気処理パッケージのBF=0.16とすると、装置露点温度の空気の比エンタルピ=(66.45−84×0.16)÷(1-0.16)=63.107kg/kgDAとなります。 吹出空気の温度は、63.107KJ/kgDAの飽和線上の点と外気条件点を結んだ直線上にあるので、空気線図から直線上の比エンタルピ=66.45KJ/kgDAの点の状態を読み取ると、23.5℃、相対湿度=92.5%が求めるコイル出口条件となります。装置顕熱比は、((34-23.5)×0.33×20,000÷1,000)÷117=0.592となります。 吹出口の温度は送風機動力=5.5kwとして送風動力全てが熱として与えられると考えると、23.5+5.5÷(0.33×20,000÷1,000)≒24.33℃となり、絶対湿度一定変化なので、相対湿度は空気線図から読み取ると約87.5%となります。 24.33℃の空気が40℃まで加熱される熱負荷が存在すると仮定すると、内部負荷は0.33×(40−24.33)×20,000=103,422w→103.4kw(室内の蓄熱・人体に対する加熱、加湿負荷などは無視した場合の顕熱負荷) 送風量20,000m3/hとして、内部負荷103.4kwの顕熱負荷をまかなう送風温度差=103.4÷20,000÷0.33×1000≒15.67℃、送風温度は26−15.67=10.33℃、とりあえず送風温度を飽和点と考えると比エンタルピ=30kg/kgDAより、空調機の冷房能力は、20,000×1.2×(84-30)÷3,600≒360kwとなります。 冷却能力360kwとして、再計算します。送風量当たりの除去熱量=360kw÷20,000m3/h=0.018kw・h/m3→0.018×3600/m3=64.8KJ/m3→64.8÷1.2kg/m3=54KJ/kgDAとなり、54KJ/kgDAの比エンタルピ差を作る事ができます。 コイル出口空気の比エンタルピは84-54=30KJ/kgとなります。 BF=0.16とすると、装置露点温度の空気の比エンタルピ=(30−84×0.16)÷(1-0.16)=19.714kg/kgDAとなり、装置露点温度=5.5℃となります。外気条件と装置露点温度を結んだ直線の上にコイル出口状態点があるので、直線上の比エンタルピ=30KJ/kgDAの点の温湿度条件を空気線図から読み取ると、10.33℃、相対湿度100%がコイル出口条件となります。(この空気状態の変化線は、飽和線をまたいでいるので、実際は実現不可能な空気変化状態ですが、バイパス空気との混合で起きる状態として許容します。(実際のコイル出口条件は相対湿度85〜95%の範囲に入るはずです) したがって、空調器の装置顕熱比=((34-10.33)×20,000×0.33÷1,000)÷360=0.434となります。ただし、一般的なパッケージではこの空気変化は困難なので、パッケージを直列2段で設置する必要があります。 以下同文 以上が再々々訂正内容です。 上記の計算結果をみていただくと、わかると思いますが、風量が変化すると、BFも変化しますし、装置露点温度も変化してしまいます。 冷却能力及びコイル能力が一定の場合は、送風量を上げると装置顕熱比が上がり、下げると装置顕熱比が下がります。(実際これを応用して、高顕熱パッケージをビルマルチパッケージで実現したメーカーも存在します) 装置露点温度が変化するのは、風量の増加によるBFの増加と、機器の冷却能力不足に起因します。風量の増加により、コイルの伝熱性能が上がり、冷媒の蒸発温度とコイル表面温度の温度勾配は減少します。BFが増加する事により、混合空気の比エンタルピはより、コイル入口条件に近づきます。この比例関係が一定であれば、コイル出口条件は一定値に近づきますが。実際はコイル出口の相対湿度のみが、一定値に近づくとのデータが文献に記載されています。今回の計算結果はデータとは一致していないので、コイル列数及び、冷媒蒸発温度により決まる相対湿度をコイル出口条件として計算した方が実態に合うかと思われます。 ここら辺は、直膨コイルを製作してメーカーの方から詳細な指摘をいただいた方が実態により近づくと思われます。 装置顕熱比が問題になる場合は、室内負荷の顕熱比が0.9以上となる場合です。 一般的なパッケージの装置顕熱比は0.8〜0.9なので、必ず除湿されてしまうため、空調機による除湿分を加湿する為の加湿量を決定する為に必要になります。 |
masaさん、緻密で複雑な計算を何度もして頂いて有り難うございます。 いつもながら頭の下がる思いです。 風量変化に伴う装置露点温度の変化の事ですが、冷却能力一定で風量が変化 すればコイル入口条件一定でもコイル出口条件が変化するため冷却コイル一次 側冷媒と二次側空気の対数平均温度差が変化する事になり、冷却能力一定の 前提条件の上では装置露点温度が変化しなければ熱収支バランスに矛盾が生じ ますので、その点から考えて風量変化に伴い装置露点温度も変化すると言う事 の理解に至りました。 「目から鱗」が落ちた心境です。有り難うございました。 ところで、吹出状態点を求めるのに比エンタルピ差とBFからの計算で導かれて いらっしゃいましたが、吹出点が等エンタルピ線上に来る場合は宜しいのです が、一般的には室内顕熱比状態線との交点になりますので、比エンタルピ差か らの計算では求められず、空気線図上で試行を繰り返し収束させなければなら ない事が空調(冷房)装置計算の最も原始的でな所ですね。 それだけに空気線図の有難さが逆に身にしみますが・・・。 (今の時代の事ですから計算での算出も可能かも知れませんけれど・・) バードアイさんの今回のケースでは、全外気運転単段では室温制御が困難な事 や、環境面や省エネルギー他諸々考慮して外気処理機と内部発熱処理機に分け 外気導入量も極力抑える方向でシステム検討をされるのが宜しいと思います。 今回もまた新たな発見をさせて頂きました。有り難うございました。 |
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