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 ▼全熱交換器ダクトの圧損計算について  ひろろ 13/6/3(月) 23:03
   ┗Re:全熱交換器ダクトの圧損計算について  masa 13/6/4(火) 10:15
      ┗Re:全熱交換器ダクトの圧損計算について  ひろろ 13/6/4(火) 12:40
         ┗Re:全熱交換器ダクトの圧損計算について  masa 13/6/4(火) 13:13
            ┣Re:全熱交換器ダクトの圧損計算について  ひろろ 13/6/4(火) 20:05
            ┗Re:全熱交換器ダクトの圧損計算について  ひろろ 13/6/4(火) 21:14
               ┗Re:全熱交換器ダクトの圧損計算について  masa 13/6/5(水) 0:25
                  ┗Re:全熱交換器ダクトの圧損計算について  管理人(Yoh) 13/6/5(水) 7:51
                     ┗Re:全熱交換器ダクトの圧損計算について  ひろろ 13/6/5(水) 17:06

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 ■題名 : 全熱交換器ダクトの圧損計算について
 ■名前 : ひろろ
 ■日付 : 13/6/3(月) 23:03
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   こんばんわ、現場管理を行っているものです。
全熱交換器のダクトの圧損計算をしているのですが、全熱交換器のダクトの場合、圧損の計算は等圧法の場合、φ100スパイラルダクト1mの損失を1Paとして、OA.EAのダクト総延長×1Paでダクト損失を計算するかたちで良いのでしょうか?
エルボに関してはΔPt=λ×le/d×ρ×v/2よりまずle=ζ×ρv/2から(ζは0.71、風速は4.6m/sで計算しました)0.71×1.2×4.6/2より1.96を求め、最初の式に代入すると、
ΔPt=λ(0.025としました)×le(1.96)/d(φ100=0.104m)×v(4.6m/s)/2より1.3Paというエルボの損失を算出し、それらの合計を圧力損失として良いのでしょうか?
この様な計算は初めてなのでなかなか理解できません。
よければ御教授頂ければ幸いです。
宜しくお願い致します。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:全熱交換器ダクトの圧損計算について  ■名前 : masa  ■日付 : 13/6/4(火) 10:15  -------------------------------------------------------------------------
   100φのスパイラルダクトで風速4.6m/sという事は、風量は約130m3/hという事ですね。
100φのスパイラルダクトで風速4.6m/sの場合は、単位摩擦損失は約3.5Pa/mになります。
したがって、1Pa/mで計算すると摩擦損失が低く計算されてしまい、結果的にファンの静圧不足で設計風量が出なくなります。
エルボの局部損失は、相当長さ(le)から求めてもかまいませんが、その場合は相当長さ(le)を求めて、直管ダクトの単位摩擦損失をかければ良いです。
今回の場合は、le=1.96→2.0として、3.5Pa×2=7.0Paと計算する形になります。
ただし、λの設定値が違うので、実際のleは約2.6になるはずです。
風速がわかっている場合は、局部損失係数(ζ)と動圧から、局部損失を求める方法が通常です。
局部損失(ΔPT)=ζ・ρ・v・v/2、ρ:空気の密度(1.2kg/m3)、v:風速(m/s)
ζ=0.71より
ΔPT=0.71×1.2×4.6×4.6/2≒9.0Pa
となります。
また全熱交換機の機外静圧は、SA・OA、RA・EAのダクトの組み合わせで表示されています。
ダクト損失の計算としては、SAダクトの摩擦損失+OAダクトの摩擦損失、RAダクトの摩擦損失+EAダクトの摩擦損失をそれぞれ計算して、摩擦損失の大きい方で機外静圧を決定します。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:全熱交換器ダクトの圧損計算について  ■名前 : ひろろ  ■日付 : 13/6/4(火) 12:40  -------------------------------------------------------------------------
   御返信ありがとうございます。風量130m3/h、そのとおりです。
ダクトの損失自体は1Pa/mではなく風速から算出するものだったんですね。
計算の式等も教えていただきありがとうございます。
ここでもうひとつ教えて頂きたいのですが、

>ダクト損失の計算としては、SAダクトの摩擦損失+OAダクトの摩擦損失、RAダク>トの摩擦損失+EAダクトの摩擦損失をそれぞれ計算して、摩擦損失の大きい方で>機外静圧を決定します

全熱交換器が天井カセット型でOA、EAのダクトのみの場合、はOA又はEAの摩擦損失が多い方で選べば良いのでしょうか?
また、摩擦損失の多い方で選定するというのは、例えばOAの損失が多かった場合にはOAの損失の値のみでEAの損失は無視してしまって良いという解釈で宜しいでしょうか。素人丸出しの質問ですみません。

宜しく御願いいたします。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:全熱交換器ダクトの圧損計算について  ■名前 : masa  ■日付 : 13/6/4(火) 13:13  -------------------------------------------------------------------------
   天井カセット型の場合は、SA、RAダクトが無いので、OA、EAダクトそれぞれの摩擦損失を計算して、大きい方で機外静圧を決定します。
OA、EAはそれぞれのファンが内蔵されていて、それぞれの機外静圧は同一です。
仮にEAダクトの摩擦損失が小さい場合は、排気が過剰になりますが、摩擦損失の差がそれほどなければ、給気風量が増えるか、別の場所から吸い込む形になります。
極端に摩擦損失の差がある場合は、VDなどで調整する事になります。(原則的に室内が極端な正圧・負圧にならないように調整します)

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:全熱交換器ダクトの圧損計算について  ■名前 : ひろろ  ■日付 : 13/6/4(火) 20:05  -------------------------------------------------------------------------
   素人の私にも良く分かる御説明ありがとうございます。
これで静圧計算をしてみます。
等圧法の計算の仕方も勉強不足でした。今回を機にダクト静圧計算をもっと勉強してみます。

【ダクトチェッカー】なるものをみつけて使用してみましたが、こちらは風量に対してのダクトサイズなのでしょうか、静圧計算は出来なそうでした。

これからダクト等の計算を勉強するに当たり、良い書籍などあればお教え頂ければ幸いです。

これからもこの会議室で色々お聞きすることがあると思いますが、宜しく御願い致します。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:全熱交換器ダクトの圧損計算について  ■名前 : ひろろ  ■日付 : 13/6/4(火) 21:14  -------------------------------------------------------------------------
   お世話になっております。

ちなみに、設計の仕様では【全熱交換器φ100×130m3×120Pa】とあったのですが、風速4.6m/sなのでφ100ではそもそも過少だったのでしょうか?風速4.6m/sの場合、φ150位が妥当だと思うのですがいかがでしょうか。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:全熱交換器ダクトの圧損計算について  ■名前 : masa  ■日付 : 13/6/5(水) 0:25  -------------------------------------------------------------------------
   推奨風速からは、ダクトサイズとしては125φが適当かもしれません。
また、ベンドキャップの風速は4m/s以下(騒音が気になる場合は3.5m/s以下)にした方が良いでしょう。
ベンドキャップの風速と発生騒音を確認した方が良いです。
130m3/h÷3.600s/h÷3.5m/s≒0.0103u
√(0.0103×4/π)≒0.1146m→115φ、125φとする。
ダクトチェッカーでも、風速の確認は出来るはずです。
使用方法を確認してみてください。
ダクトチェッカーの使用方法としては、ダクトの単位摩擦損失を決めて、ダクトサイズを選定する方法と、ダクトの風速を決めて、ダクトサイズ及び単位摩擦損失を求める方法があります。
逆に、ダクトサイズと風量から、風速、単位摩擦損失を求める事も出来ます。
国土交通省の建築設備設計基準では、主ダクトのサイズを推奨風速で算出し、主ダクトの単位摩擦損失で、分岐ダクトのサイズを選定する事が推奨されています。
等摩擦損失法の場合は、主ダクトの単位摩擦損失(低圧ダクトでは通常1〜1.5Pa/m)を選定して、すべてのダクトを主ダクトの単位摩擦損失で選定します。
なお、ダクト経路で極端に摩擦損失の差がある場合は、ダンパーで調整するか、経路毎の摩擦損失がほぼ同等になるようにダクトサイズを調整します。
参考図書としては、入手しやすいのは、空気調和・衛生工学会の「空気調和設備計画設計の実務の知識(改訂3版)」などです。
建築設備フォーラムの専門書店から参考書等は見れます。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:全熱交換器ダクトの圧損計算について  ■名前 : 管理人(Yoh)  ■日付 : 13/6/5(水) 7:51  -------------------------------------------------------------------------
   masaさん、いつも有り難うございます!

書籍の紹介も 有り難うございます。
せっかくですので、リンク貼っておきます。

空気調和設備計画設計の実務の知識 - 改訂3版
http://www.setsubi-forum.jp/books/4274209369.html

専門書店
http://www.setsubi-forum.jp/books_shoten.html

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:全熱交換器ダクトの圧損計算について  ■名前 : ひろろ  ■日付 : 13/6/5(水) 17:06  -------------------------------------------------------------------------
   masa様、御返信ありがとうございます。
ダクト径の算出方法まで教えて頂いて本当に勉強になります!
やはりダクト径が細いのですね、ダクト径を太くするか、1ランク上の機種で協議してみます。

今回の質問で計算の仕方が格段に理解できる様になりました。これからも勉強頑張ります。

また、masa様、管理人様、書籍の御紹介もありがとうございました!これからも宜しくお願い致します。

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