ヒートポンプ技術の代表的なものとしてエアコンがあり、排熱を効率的に循環させ,快適な住環境を整えるZEH/ZEB化に欠かせない技術として建築にも取り入られるようになっています。さらに,近年のコールドチェーンを支える技術としても注目されています。
本書執筆陣の代表である早稲田大学の齋藤潔先生は、カーボンニュートラル社会を目指すために最重要な次世代ヒートポンプ技術コンソーシアムを立ち上げ、大手家電メーカーとも協力し、ヒートポンプ技術の促進に貢献しています。先陣を切るメーカーの技術者たちが最新研究をもとに、カーボンニュートラル達成に向けた次世代ヒートポンプ技術を実践的な内容で解説します。
第1章 脱炭素社会の実現に必要不可欠なヒートポンプ技術
1.1 ヒートポンプとは
1.2 ヒートポンプ技術の動作原理とサイクル
1.3 ヒートポンプ技術に関連するデバイスや機器
1.4 ヒートポンプ技術を支える材料
1.5 ヒートポンプ技術に利用される冷媒の種類
1.6 脱炭素化に貢献するヒートポンプ技術
1.7 ヒートポンプ技術の活用事例
第2章 ヒートポンプ技術を取り巻く社会状況・動向
2.1 カーボンニュートラルとヒートポンプ技術
2.2 カーボンニュートラル達成を目指す国内の動向
2.3 カーボンニュートラル実現に向けた海外の動向
2.4 環境に配慮した冷媒転換の必要性
2.5 ヒートポンプ機器と資源循環
2.6 DXで進める産業のデジタル化
2.7 DXの取り組みと施策
2.8 持続可能な社会の実現に向けたヒートポンプ技術の役割
第3章 ヒートポンプ技術の課題解決に向けた方策
3.1 脱炭素化・省エネルギー実現の課題
3.2 産業での熱の合理的利用技術
3.3 性能向上を実現する性能評価手法
3.4 次世代冷媒への転換
3.5 サーキュラーエコノミーによる資源循環
3.6 DX推進の課題と今後への期待
3.7 世界のヒートポンプ技術動向
第4章 次世代ヒートポンプ技術の社会実装
4.1 個別課題解決の限界
4.2 全体最適化を実現するシステムの構築
4.3 ヒートポンプ技術の総合評価手法の構築
4.4 バリューチェーン全体での最適化
4.5 全体最適が実現した場合の効果
第5章 生命を守るヒートポンプ技術
5.1 居住環境の現状:ウェルネス
5.2 居住環境の現状:脱炭素
5.3 居住環境が抱える課題とニーズ
5.4 ヒートポンプ技術で創る居住環境の未来像
5.5 食料システムの現状
5.6 コールドチェーンの現状
5.7 コールドチェーンが抱える課題とニーズ
5.8 ヒートポンプ技術で創るコールドチェーンの未来像
第6章 産業発展やエネルギー安定供給を支えるヒートポンプ技術
6.1 産業(製造プロセス)の現状
6.2 製造プロセスが抱える課題とニーズ
6.3 ヒートポンプ技術で創る製造プロセスの未来像
6.4 電力需給システムの現状
6.5 電力システムが抱える課題とニーズ
6.6 ヒートポンプ技術で創る電力需給システムの未来像
第7章 次世代ヒートポンプ技術の実現に向けた政策
7.1 次世代ヒートポンプ技術の政策やロードマップ
7.2 全体最適を実現するための共通基盤の整備
7.3 脱炭素化・省エネルギー
7.4 冷媒転換の国際的な動きと政策
7.5 サーキュラーエコノミーを実現する資源循環
7.6 ヒートポンプ技術の導入に必要なDX
7.7 次世代ヒートポンプ技術の初期導入・利用に対する支援
7.8 ヒートポンプ熱の再生可能エネルギーとしての扱い
7.9 ヒートポンプ技術の国際展開
7.10 住宅・建築物の次世代ヒートポンプ技術政策
7.11 食料システムの次世代ヒートポンプ技術政策
7.12 産業の次世代ヒートポンプ技術政策
7.13 電力需給の次世代ヒートポンプ技術政策
付録1 次世代ヒートポンプ技術の冷媒転換
付録1.1 冷媒の利用と規制の歴史
付録1.2 冷媒番号と冷媒の性質
付録1.3 低GWP 冷媒への転換シナリオ
付録1.4 冷媒の回収・再生強化シナリオ
付録1.5 冷媒の再生率を上げる対策
付録1.6 冷媒転換と排出削減に向けた展望
付録1.7 冷媒回収・再生強化による効果の将来推計
付録1.8 次世代ヒートポンプ技術の将来推計シナリオの設定
付録2 次世代ヒートポンプ技術の性能評価手法
付録2.1 機器性能評価とは
付録2.2 機器性能評価手法の課題
付録2.3 性能評価の測定での課題
付録2.4 エアコン以外の性能評価の課題
付録2.5 試験条件を実際の運転環境に近づけた評価
付録2.6 実際の設置環境に基づく評価
付録2.7 中長期的な経年変化での評価
付録3 次世代ヒートポンプ技術の資源循環
付録3.1 資源循環を見据えたサプライチェーンの必要性
付録3.2 機器を構成する銅・樹脂の原料調達・製造
付録3.3 冷媒の原料調達と製造
付録3.4 家庭用と業務用エアコン使用済み機器の回収
付録3.5 サプライチェーンの今後の展開
付録3.6 全体最適を目指す循環型サプライチェーンの構築
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