本書は、長年に亘って建築物における水・湯の使われ方について詳細な調査を行い、膨大な基礎データをもとに開発した給水給湯負荷算定プログラムを使用し、設計に活かせるよう解説したものである。建物の運用に応じた給水量の推定や、使用器具の特性に応じた給水量を算定することなどが可能になる。
<MSWCプログラムでできること>
時系列的なつながりをもち、建物の実運用に応じた給水・給湯量の予測ができる
・水・湯の使われ方によった各用途・系統および建物全体について、瞬時流量変動から時間・日あたり使用水量・湯量を経時的なつながりをもって予測できる。
・算定条件の設定によって、建物の運用状況や生活者のライフスタイルに応じた給水・給湯量が予測できる。
・ポンプ直送給水方式が増加する中、実運用時に近い不可予測によって最適な給水ポンプシステムの設計ができる。
設置器具の特性に応じた給水・給湯量が算定できる
・設置器具の特性(吐水流量、吐水時間)を表す算定モデルの作成によって、建物の特徴を組み入れた給水・給湯量の予測ができる。
時間あたりの使用水量・湯量データを基に、対象建物の一連の給水・級湯不可を予測することができる。
・既存の1時間あたりの使用水量・湯量を基に瞬時流量を含めた建物全体の給水・給湯負荷を再現し、改修計画などにおける節水・省エネ効果を多角的に検討することができる。
建物全体をひとつのユニットとして扱い、計画区域全体の給水・給湯量が算定できる
・計画区域全体の給水・給湯量の需要予測や、雨水活用を想定した水収支バランス、給湯熱源システムの相互利用などの検討に広く適用できる。
MSWCプログラムの活用にあたって
基礎篇 水の使用と給水給湯負荷算定の基礎知識
第1章 水の特性と水使用の要因
1.1 水使用の量的な用語
1.2 水の持つ特性と機能
1.3 水資源量と生活用水使用量
1.4 建築物の使用水量を規定する要因
1.5 非住宅建築物の使用水量原単位
1.6 多元的要因を用いた使用水量の予測
第2章 衛生器具の使われ方と適正器具数
2.1 生活行為と排泄行為
2.2 トイレ空間の環境計画
2.3 トイレにおける待ちと待ち意識・利用行動
2.4 衛生器具利用時の到着率と占有時間
2.5 適正器具数の算定
第3章 水・湯の使われ方と使用量
3.1 使用水量の経時的変化
3.2 水と湯使用量の関連
3.3 器具操作による水・湯の使われ方
3.4 同時使用確率と瞬時給水負荷の算定
第4章 衛生器具・機器類の特性と節水節湯の効果
4.1 給水給湯設備の節水・省エネルギー化
4.2 器具の同時使用による吐水流量の変動
4.3 衛生器具の仕様による水・湯使用量の比較
4.4 シャワーヘッドの散水特性と使用者評価
第5章 シミュレーションによる動的給水給湯負荷算定法
5.1 時系列的な給水給湯負荷算定法の意義
5.2 モンテカルロ・シミュレーションの適用
5.3 衛生器具と水・湯の使われ方モデルの作成
5.4 給水給湯負荷算定の手順
5.5 試行時間・回数による収束性
5.6 負荷算定モデルにかかわる要因
5.7 用途別とユニットモデルによる負荷算定法
5.8 瞬時最大流量の時間間隔のとり方
第6章 MSWCプログラムの構成と利用方法
6.1 算定プログラムの構成
6.2 算定条件の設定と算定方法
6.3 算定結果の見方
実践篇 各建物用途の算定モデルと算定例
第1章 集合住宅
1.1 使用水量・湯量の特徴
1.2 給水給湯負荷算定モデル
1.3 給水給湯負荷の算定
第2章 事務所ビル
2.1 使用水量・湯量の特徴
2.2 給水給湯負荷算定モデル
2.3 給水負荷の算定
2.4 在席率モデルが負荷算定に及ぼす影響
第3章 宿泊施設
3.1 使用水量・湯量の特徴
3.2 シティホテルの給水給湯負荷の算定
3.3 ビジネスホテルの給水給湯負荷の算定
第4章 飲食店舗
4.1 使用水量・湯量の特徴
4.2 給水給湯負荷算定モデル
4.3 給水給湯負荷の算定
第5章 大規模厨房施設
5.1 使用水量・湯量の特徴
5.2 給水負荷の算定
第6章 病院
6.1 使用水量・湯量の特徴
6.2 雑用水系統の給水負荷の算定
第7章 高齢者福祉施設
7.1 使用水量・湯量の特徴
7.2 給水給湯負荷算定モデル
7.3 給水給湯負荷の算定
応用篇 算定モデル設定の応用と給水給湯システムの設計
第1章 BEMSデータを活用した動的給水負荷算定法の検証
1.1 BEMSデータによる給水負荷の把握
1.2 給水負荷算定モデルの設定
1.3 給水負荷算定結果とBEMSデータの比較
第2章 時間データを活用したユニットモデルと精度検証
2.1 建物ユニットモデルの設定と給水負荷の算定
2.2 雑用水ユニットモデルの設定と給水負荷の算定
2.3 規模別ユニットモデルの設定と給水負荷の算定
2.4 瞬時給水負荷算定結果の精度検証
第3章 節水節湯器具導入による給水給湯負荷算定モデルと負荷の算定
3.1 集合住宅
3.2 事務所ビル
3.3 シティホテル
第4章 給水方式と配管の計画設計
4.1 給水負荷の変動と給水ポンプの稼働
4.2 給水方式およびポンプ選定による省エネルギー効果
4.3 給水システム計画設計の考え方
第5章 中央式給湯システムの計画設計
5.1 給湯負荷変動と給湯方式の計画
5.2 モデル建物の設定と給湯負荷
5.3 給湯システムの設計例
操作篇
第1章 MSWCプログラムにおける負荷算定モデルの設定と操作手順
1.1 負荷算定モデルの設定
1.2 プログラムの操作手順
第2章 負荷算定結果に基づく給水システムの設計事例
2.1 給水負荷の算定
2.2 給水システムの設計事例
2.3 適正ポンプシミュレータMSPS の活用
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