これからの時代は、新築の建築活動は減少し、既存の建築物を活用することが重要になってくる。 こうした状況を建築ストック時代と認識し、建築ストック時代の本格化に際して、あるべき建築法制度のあり方を考える。
古くなって現在の基準に適さない建築物、既存不適格建築物の現状と問題点、現行法制度の有効性、今後求められる法制度等を中期,長期的観点から調査、研究する。
第1章 建築ストック社会における課題1
1.1 建築ストックにおける建築法制度のあり方
1.2 ストック社会の建築活動と諸課
1.3 既存建築物に関する建築主等の責任
1.4 建築法制度のストック対応と仕組み―豪・米・英における制度の概要―
1.5 建築主の責任・賃借人(テナント)の責任
第2章 建築ストックに対する行政と建築物の現状と課題
2.1 既存不適格建築物の耐震化に関する法制度の概要
2.2 定期報告制度
2.3 東京都における定期報告制度の実施状況
2.4 大阪府における定期報告制度の実施状況
2.5 自治体の建築ストック施策に要する費用
2.6 ビル事業者からみた現行ストック法制度の諸問題と解決策
2.7 ビル改修と建築基準法―法改正で拡大する改修設計の可能性―
2.8 ビルの連結によるストック活用の可能性
2.9 実態からみた建築ストック対策上の課題
第3章 既存不適格建築物と集団規定
3.1 集団規定と既存不適格建築物
3.2 相隣環境調整ルールにおける既存不適格建築物
3.3 接道不良敷地の建替促進と市街地の安全性の確保について
3.4 大阪府・門真市建築審査会による建築基準法に基づく「建議」
3.5 米国ゾーニング規制にみる既存不適格土地利用への姿勢
第4章 既存不適格建築物における増改築時等の水準向上基準のあり方
4.1 既存不適格建築物に対する水準向上基準のあり方
4.2 既存不適格建築物の増改築等への原則
4.3 構造安全水準の確保のあり方
4.4 防火関係基準の実態と課題
4.5 「既存不適格」と「文化財」の中間領域にある建築
4.6 良好な建築ストックの形成と耐震設計のクライテリア
Copyright (c) 2000-2024 Environmental System Design Institute, Inc.
|