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灯油や軽油などの燃料油は、水に比べて浸透性(物体の隙間をすり抜けて液体が通過したり、内側に入り込む性質)が極めて強いです。例えば、コンクリート製の槽に燃料油を貯めると、コンクリートに染(し)み込んでいき、コンクリート中の水分が油に置き換わるようです。コンクリート面に油を垂らせば、その性質を目視できます。また、紙などに油を垂らしても、その性質を目視できます。また燃料油などは、物質を侵す(劣化などの害を与える)性質が強いです。かなり昔の若い頃の実体験ですがが、ゴム手袋で油に触れる仕事をしていたら、ゴム手袋がボロボロになりました。ねじ込み配管においては、管のネジ表面と継手のネジ表面の機械的な接触だけでは、気体や液体などの流体の浸透を防ぐことが難しいので、塗布剤やテープなどでシールをします。昔は塗布シール剤として、黒色のヘルメチックというものを使用していましたが、当時、これが油に侵されるとされ、油配管には使用されていませんでした。現在は、油配管用のヘルメチックがあるようですが・・・。シールテープが油に侵されるかどうかについては知見がありません。燃料油は水に比べて危険性が高いこともあり、シール剤を用いるねじ込み配管よりも、管と継手を一体化する溶接配管が信頼性・安全性などの面でベストであると考えます。付け加えますと、ねじ込み配管では、曲げ力が作用すると、ネジの谷部が裂けて折損しやすいですが、溶接配管ではそのようなことがなく、強度的にも強いということがあります。以上は、油配管という視点から記述しました。
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