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21770) 設備架台などの塩害仕様について frhwd273 22/8/16(火) 15:19
21791) Re:設備架台などの塩害仕様について ぷろすけ 22/8/31(水) 9:36
21797) Re:設備架台などの塩害仕様について masa 22/9/3(土) 9:59
21798) Re:設備架台などの塩害仕様について frhwd273 22/9/4(日) 17:06

21770) 設備架台などの塩害仕様について
 frhwd273  - 22/8/16(火) 15:19 -
  
塩害地域での建築設備機器の屋外設置で、その架台などに「高耐食性架台」などの表記で高耐食性を求められる場合があります。その場合に、従来は、架台にJIS H 8641, 2種55(HDZ55)に基づく溶融亜鉛めっきを施せばよいと思っていました。これは、HDZ55の適用例として、「過酷な腐食環境下で使用される鋼材・鋼製品及び鋳鍛造品類」や、備考で「過酷な腐食環境とは、海塩粒子濃度の高い海岸、凍結防止剤の散布される地域などをいう。」の記述があったからです。この考えは、建築設備業界に広く浸透している考え方と思っていました。
しかし、2021年12月20日付けで、JIS H 8641の改正があり、従来のHDZ55に相当する仕様HDZT77は残っているものの、「過酷な使用環境下での使用…」などの記述は削除されてしまいました。
「過酷な使用環境下での使用…」の記述が削除されてしまったことにより、塩害に対して、亜鉛めっきを使用する拠り所がなくなってしまいました。これは、今後どのように考えればよろしいのでしょうか?
また、亜鉛めっきより耐食性に優れているという亜鉛アルミニウム合金めっきが、2019年に規格化(JIS H 8643)されました。塩害仕様には、亜鉛アルミニウム合金めっきに置き換えるべきなのでしょうか?
引用あり
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21791) Re:設備架台などの塩害仕様について
 ぷろすけ  - 22/8/31(水) 9:36 -
  
お世話になります。
なかなか回答が得られないようで。
私も機械設備の設計をしてましてこの件是非回答をみたいです。
引用あり
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21797) Re:設備架台などの塩害仕様について
 masa E-MAIL  - 22/9/3(土) 9:59 -
  
塩害に対する耐食性に関しては、溶融亜鉛メッキの場合は、亜鉛消耗量から必要な耐用年数を推定する事になります。
亜鉛消耗量が高い、沿岸70m以内の3年暴露実験値として29.2g/u/年が、亜鉛めっき鋼構造物研究会から提示されています。
仮に、耐用年数を15年程度とすれば、亜鉛付着量は29.2×15/0.9(安全率)≒486g/u必要となります。
HDZT 77は、膜厚77μm、亜鉛付着量換算は、77×7.2=554.2g/u>486g/uなので、15年以上の耐用年数を期待できる事になります。
これ以上の耐用年数が必要な場合は、亜鉛付着量を増やすか、別の防食材料(溶融亜鉛アルミニウム合金メッキなど)を採用する事になります。
溶融亜鉛アルミニウム合金メッキは、溶融亜鉛メッキの腐食速度の1/3程度が期待されるようです。 あるメーカーの海岸から100mでの暴露実験では28年の発錆無しの実績があるようです。
JISの改正はありましたが、溶融亜鉛メッキの耐食性が変わったわけではないですから、日本溶融亜鉛鍍金協会や関連学会などのデータから要求性能を満たす材料を選定すれば良いでしょう。
ステンレスは、海岸付近では砂に含まれる砂鉄などが付着し、もらい錆が生じ、美観に問題がある例が多いです。
溶融亜鉛めっきや、ガルバリウム鋼板などは、短期間ではそのような問題は少なかったです。
引用あり
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21798) Re:設備架台などの塩害仕様について
 frhwd273  - 22/9/4(日) 17:06 -
  
返信ありがとうございました。
大変参考になりました。

こちらでも調査しましたので、報告します。

旧JIS 2種55(HDZ55)の亜鉛付着量は550g/uですが、それに対応する新JIS HDZT 77 の亜鉛付着量はご指摘の通り554.2g/uなので、旧JISで掲示があった適用例の「過酷な腐食環境下で使用される…」に対応できるということになります。

(一社)溶融亜鉛鍍金協会のHPでは、亜鉛腐食速度(亜鉛消耗量)が海岸地域では19.6g/uの提示があり、554.2g/uで計算すると25年以上の耐用年数となります。

以上により、塩害地域に屋外設置する機器の架台などは、従来と同様にHDZT 77を採用することで問題ないと判断しました。建築設備業界では、エアコンと盤類以外は、塩害仕様に対する規格はなく、これを拠り所としていきたいです。水槽類や製缶類メーカーも、殆どが、塩害対策仕様としてHDZT 77を採用しているようです。

但し、鉄板など薄い鋼板類には、この仕様は適さないようです。なぜなら、亜鉛付着量を増やすと、薄い鋼材では歪みが発生するからです。従って、私の予想ですが、ガルバニウムやスーパーダイマなど、厚みが薄くても対応できるアルミと亜鉛の合金が利用されるのだと思います。
引用あり
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