|
その昔々にエアハンの設計をしてましたが、設計条件だけではなく、加湿方式によっても加湿が出来る出来ないが変わります。
例えばエアハンでは一般的になってしまった気化式でカーテンに水を上から掛けたら、それが蒸発して加湿するという表現になりますけれど、一方で蒸発熱の分だけ加熱量が足りないと空気を蒸発熱で冷やしている分、ちゃんと加湿が出来なかったりします。
(空気線図飢えではほぼ等エンタルピ線上で左上に上がるため、加湿開始の温度が低いと加湿が止まります。気化式の場合は加湿エレメントの厚みにもよりますが、加湿開始点から飽和線までの線上の40〜80%になります。)
コレと同じように等エンタルピ線上で左上へ動くのは水スプレー(飽和線までの約30%程度)、高圧スプレー(飽和線までの35%程度)です。
良くあるのが、この水を蒸発させる系統の加湿器を使われていて、上記の飽和線までの線上の○○%程度というのは、飽和効率と言いまして、加湿効率とか、給水利用効率より低い値で、この罠にハマってる現場さんが多かった記憶です。
加湿不足への対策で手っ取り早いのは蒸気系の加湿器(電極式とかです。こちらは加湿開始点から熱水分比がほぼ真上ですが、一般的に1380の線上で動くので、ここちらの方がキチンと加湿出来ます)へ変更するのですが、それも設計条件やダクト保温施工がしっかりしてないと、加湿不足だけではなく、SAダクト内での再凝縮でダクト内が水でベチャベチャになったりします。
まず、設計条件の御確認が必要ではないか?と言うのは変わりませんが、外気条件を茶本で確認し、室内条件に見合った加湿量を計算されることから始められる事をお勧めします。
必要加湿量=(加湿前後の絶対湿度差)×(時間当たりの風量)÷(空気の比重[一般空調では1.204を固定値で使うことが多いですよ])
後は、コレに安全率を乗じて下さい。
ご参加までに。
|
|
|