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>5kAとか2.5kAってめちゃくちゃ大きい電流ですよね?
>2.5kAの遮断電流の製品とは?
短絡時の電流としては数キロAはめちゃめちゃ大きい電流ではありません。
電路の短絡事故の場合、電源の変圧器の容量と短絡点までの電線の抵抗で
短絡電流が推定されます。
この短絡電流は変圧器が大きいほど、電路の抵抗が小さいほど大きくなります。
例えば200Vの100kVAの変圧器では3.5Sqの電線では、8mほどのところで3000A(3kA)が流れると推定されます。
そうすると、ここに設置するMCCBは3kAを遮断できる製品を選択しなければなりません。
もし遮断容量が不足したばあい、電線は焼損し、再投入には耐えません。
しかもMCCBは破壊するでしょう。
ここには5kA遮断できる製品を選択しなければ、設備のゼロ投資になります。
お金をかけてMCCBを設置して、電線を敷設したのに、事故時に約に立たないわけです。
例えば三菱電機のMCCBですと、一番経済的な製品は2.5kAのモノがあります。
だいたいこれが最低ランクです。
1.5kAのモノもありますが、用途が限定です。住宅用とかです。
その上は5kA、その上は7.5kA とシリーズ化されています。
参考にすべき「内線規程」では変圧器の容量とMCCBの定格電流により、遮断容量を決めています。
バンク容量100kVA以下の変圧器から供給される電路で、定格電流30A以下のものは1500A、
30Aを超えるもの2500Aとなっています。
バンク容量100kVA超過300kVA以下の変圧器から供給される電路では、
30A以下のものは2500A、30Aを超えるものは5000Aとなっています。
MCCBでは200V級ではいちばん経済的な製品で2.5kAのモノが主流です。
盤の場合、主幹に遮断容量の大きいMCCBがあれば協調を勘案して
分岐には2.5kAの製品を選択することが多いです。
(ちゃんと計算した上でのことですが)
変圧器から遠くて電線が細い場合はだいたい2.5kAで足りるようですが、
計算してから選びます。
MCCBを選択する場合には電線に対して遮断容量が不足していないことを
確認するのが絶対条件です。
電動機の容量や起動特性だけで選択するのは間違いです。
この掲示板は設備屋さんの掲示板なので、これ以上の説明は電気が専門の
計盤で説明を求めた方が、より詳しい説明が得られるでしょう・
ちなみに私(銀河)は電気屋(盤屋)でした。
(半世紀ほど盤の設計や電気工事をしていましたが定年で引退しました)
1級電気設備施工管理者、1級管工事施工管理者を取得していますので、
電気と設備の経験があります。
電気が専門でない技術者に、すこしでもお役に立てばと思い、
電気にかんする質問にはお答えしようと思います。
ミスタイプや誤字・脱字があったら年寄りですのでご容赦ください。
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