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現在も差圧制御を行っているはずです。
給気ファン、排気ファンのVDを差圧によって制御する方法と、給気ファン+差圧ダンパーで制御する方法があります。
クリーンルームの気密性が高く、扉の開閉が少ない場合は、設定差圧を変えるだけで対応可能でしょう。
給気量を増やす必要がある場合は、リーク量が多い場合、扉の開閉が多い場合です。
この場合は、現在のリーク量を測定して、設定差圧(12Pa)での有効開口面積を算定します。
変更差圧(20Pa)での有効開口面積でのリーク量を算定します。
変更差圧でのリーク量に余裕(1.2倍程度)を取って現在の給気量に加算します。
リーク量Q[m3/h]は、流量係数αで算出する場合は、差圧をΔP、隙間面積A、空気の密度を1.2とすると、Q=3600×αA×√(2ΔP/1.2)となります。
αAは、有効開口面積を意味します。
ここで、流量係数の変化は微小と考えると、αAは一定ですから、リーク量の変化は、差圧の比率の平方根を測定リーク量に乗じた値となります。
√(20/12)=√(5/4)=√(1.25)≒1.12なので、余裕率1.12として、加算風量=リーク量Q×(1.12−1)×1.2=リーク量Q×0.144となります。
リーク量の約15%を加算する事になります。
扉開閉時の差圧を確保したい場合は、扉開放時の扉通風量で同等の計算を行う事になります。
ただし、扉開放時は相当量が通風するので、前室などがあると思います。
計算例
測定リーク量=500m3/h
加算風量=500×0.144=72m3/h
扉(1.8u)の差圧12Paでα=0.6の場合の通風量Q=3600×0.6×1.8×
√(2×12/1.2)=3600×0.6×1.8×√10≒6,830m3/h
扉分の加算風量=6,830×0.144≒984m3/h
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