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塩害に対する耐食性に関しては、溶融亜鉛メッキの場合は、亜鉛消耗量から必要な耐用年数を推定する事になります。
亜鉛消耗量が高い、沿岸70m以内の3年暴露実験値として29.2g/u/年が、亜鉛めっき鋼構造物研究会から提示されています。
仮に、耐用年数を15年程度とすれば、亜鉛付着量は29.2×15/0.9(安全率)≒486g/u必要となります。
HDZT 77は、膜厚77μm、亜鉛付着量換算は、77×7.2=554.2g/u>486g/uなので、15年以上の耐用年数を期待できる事になります。
これ以上の耐用年数が必要な場合は、亜鉛付着量を増やすか、別の防食材料(溶融亜鉛アルミニウム合金メッキなど)を採用する事になります。
溶融亜鉛アルミニウム合金メッキは、溶融亜鉛メッキの腐食速度の1/3程度が期待されるようです。 あるメーカーの海岸から100mでの暴露実験では28年の発錆無しの実績があるようです。
JISの改正はありましたが、溶融亜鉛メッキの耐食性が変わったわけではないですから、日本溶融亜鉛鍍金協会や関連学会などのデータから要求性能を満たす材料を選定すれば良いでしょう。
ステンレスは、海岸付近では砂に含まれる砂鉄などが付着し、もらい錆が生じ、美観に問題がある例が多いです。
溶融亜鉛めっきや、ガルバリウム鋼板などは、短期間ではそのような問題は少なかったです。
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