Page 3182 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 建築設備フォーラムへ ┃ 会議室に戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼発電機室の換気について むららん 16/8/19(金) 10:05 ┣Re:発電機室の換気について 響 16/8/19(金) 23:03 ┃ ┗Re:発電機室の換気について むららん 16/8/22(月) 15:27 ┗Re:発電機室の換気について masa 16/8/20(土) 16:41 ┗Re:発電機室の換気について むららん 16/8/22(月) 15:39 ┗Re:発電機室の換気について masa 16/8/23(火) 1:50 ┗Re:発電機室の換気について むららん 16/8/23(火) 10:12 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 発電機室の換気について ■名前 : むららん ■日付 : 16/8/19(金) 10:05 -------------------------------------------------------------------------
初めて投稿させていただきます。 総合設計事務所で設備設計を担当しております。 50kVAのディーゼル発電機を設置する発電機室(20u程度)の換気設備について質問です。 国交省建築設備設計基準に基づき、発電機出力と内外温度差より必要換気量6500m3/hを算出することができました。 6500m3/hのうち400m3/hが燃焼空気量のため、6500m3/hを室内へ給気し、400m3/hを煙突から排気・残りの61003/hを室内からファンで排気となると思います。 ここで、排気側は発電機と外壁ガラリをダクトで接続するものなのか悩んでいます。給気側は、室内の発熱除去のため一度室内へ解放するので正解と思いますが、排気の考え方を教えていただけないでしょうか。 発電機が稼働していない時の換気については、5回換気相当の有圧扇を設置し、3種換気(ドアガラリより外気を吸い込み)を行う方向で考えていますが、問題ないでしょうか。 以上よろしくお願いいたします。 |
某意匠事務所で電気担当をしています。 設備は素人同然ですが、わかる範囲内でお答えします。 1、発電機の設置形態として大きく分けてキュービクル式(屋外/屋内)とオープン式 があり、冷却方法は放流、水槽、冷却塔、ラジエータ、空冷と分かれます。 (これ以外にも油種や騒音値、始動方式など、色々な要素で決めます。) 発電能力や文章から推測するに、ラジエータ内蔵のキュービクル式を 室内設置する設計とお見受けしますが、正しいですか? 2、発電機の用途は消防用設備の非常電源、いわゆる防災用の発電機と 考えますが正しいですか? 3、少なくとも私が行った設計では給気は室内へ開放して、原動機の排気や ラジエータの排風は、発電機本体から直接屋外へダクトで接続しています。 そうしないと、酸素濃度の低下や室内温度が余計に上昇する事が考えられる からです。 4、排風ダクトのサイズ、仕様(板厚など)は発電機の許容圧力損失にもよるので、 発電機メーカーと打ち合わせが必要ではないでしょうか。 ダクトを屋外へ持って行くだけの場合はそこまで気にしなくても大丈夫だと 思いますが、ブースターファンを設置するような場合、適当に繋げると ファンの起動特性の違いから消防検査時にうっかりダクトや発電機の ケーシングが潰れるようなシャレにならない事態が起き得ます。 4、有圧扇による室内換気ですが、最近やっていないのではっきりと 覚えていませんが、1種換気(サーモ発停)にしてもらっていた筈です。 3種換気では発電機室の扉の開閉が困難になったりしませんか? なお搬入の関係上、発電機室は階高を高くするのが原則(300kVA以下だと 梁下3,500程度)なので熱溜りが起きないように、また、ガラリ面積が 思いのほか大きくなりますから、有圧扇を取り付ける位置やショート サーキットに注意が必要と思われます。 (ガラリを避けるために梁へスリーブを開けるのはダクトサイズに よりますが、簡単には行かないでしょう。) 5、余談ですが、ガラリが延焼線にかかる場合はFDを付ける・付けないで 揉めることがあります。 今回の発電機が防災用である場合、建基法に則ってFDを付けると、消防法の 非常電源としての役割を果たせなくなります。 (過去に某消防庁舎でどうするか揉めつつ、さらに雨仕舞でも揉めました。) 冷却方式は、茶本H.27年度版のP.221〜227や東芝のカタログにシステム系統例が 載っていますから、これを参考にすると良いでしょう。 # H27年度版の茶本は、以前のものと比べるとシステム系統や短絡電流も一覧が # 載っていたりと、親切になっているのは気のせいでしょうか? |
響さん回答ありがとうございます。 お察しの通りキュービクル式の発電機を設置する予定です。 ただ用途は消防用設備のためのものではなく商用電源途絶時の 通信機器、コンセント負荷の供給です。 給気側はガラリ開口、排気は発電機からダクトで外壁へ接続(メーカー工事) とする方向で考えたいと思います。 風量については茶本に基づいて計算しましたが、風量・給気開口については メーカーに確認しなければならない事項ですね。 改めてメーカーに条件提示を依頼することとします。 有圧扇の換気については、発電機の必要給気量よりもかなり小さい風量になるので 給気をファンではなくガラリ開口にすれば給気が負圧でドアが開かないことには ならないような気がします。 延焼範囲については問題なさそうですが今後のために覚えておきます。 |
6100m3/hは、ラジエター排風量と一致していますか? 一致しているならば、給気ファンを発電機起動と連動されれば、排風機は不要です。 なお、ラジエター排風ダクトは直接、屋外ガラリに接続してください。(ラジエター排熱が室内に放出されると、その温度上昇分を排気する必要があるので、給気ファンの風量も増さなければいけません) 通常は、直接外気に面する部屋ならば、圧力損失の少ない給気ガラリを設置すれば、給気ファンは不要です。(給気ファンを設置する場合でも、圧力変動緩和の為に、自然給排気用のガラリは設置した方が良いです) 通常の一般換気に関しては、室内空気循環を重視する場合は、5〜6回換気が必要ですが、火災予防条例適合のキュービクル型の発電機ユニットの場合は、燃料タンクも内蔵されているので、燃料の蒸発等も少ないはずです。 その場合は、2〜3回程度の換気回数でも、給気口及び、排気口が適切な位置にあれば、問題無いかもしれません。 なお、室温上昇を避ける為の換気は、発電機設備の場合は運転中以外は不要ですし、ラジエター方式の場合は、ラジエター排気量で5℃程度の温度上昇は解消できるはずです。 発電機により、給気口、ラジエター排気の許容圧力損失は決まっていますから、その範囲で、ラジエター排気ダクト経路及び、ガラリの圧力損失を決定してください。 なお、火災予防条例適合のキュービクル式の場合は、適切な離隔を取れば、必要な防火設備は内蔵されているので、室としては不燃であれば十分で、換気開口部はその機能から特別な防火設備は不要ですが、延焼の恐れのある壁に設置する場合は、防火壁を開口部の外側に設置して、離隔距離(1階は3m、2階以上は5m)を確保する必要があります。 |
masaさん 回答ありがとうございます。 燃焼空気量ならびに排気開口については、発電機メーカーへ再確認し 検討を行いたいと思います。 給排気は直接外気に面している室なので給気ガラリを設置し、排気は発電機から外壁までメーカー工事とする方向で調整します。 茶本の換気量計算式を見ると発電機の燃焼空気量と室温上昇防止のための風量の和が必要換気量であるとなっています。 あくまで発電機メーカーから提示があるのは発電機の燃焼空気量で、そこから必要換気量を計算するのは設計側なのでしょうか。 それともメーカーに室としての必要換気量まで提示を求めるものなのでしょうか。 |
室内温度制御の為の換気量は、発電機本体からの室内への放熱量から算出する事になります。 水冷式など、エンジンの冷却排熱が室内に放熱されない場合は、室内温度制御用換気量と燃焼空気量を給気量とするだけで良いことになります。 エンジンの冷却がラジエター方式の場合は、ラジエターの冷却風量が必要になります。 通常は、ラジエターの冷却風量は室内から取り込み、ラジエターの排風は直接室外にに放出して、室内に放出しません。(室内に放出した場合は、その冷却の換気が必要になるからです) 質問文の50kVAのディーゼルエンジンの発電機のラジエター冷却風潮は、メーカーにより異なりますが、ほぼ6,000m3/hです。 この風量は、室内から取り込むので、直接室外に排気する場合は、室内温度制御の為の給気と兼用できます。 室内温度制御の為の換気量≦ラジエター冷却風量の場合は、ラジエター冷却風量+燃焼空気量が給気量となります。 質問文では、6,100m3/hが室温制御風量で、燃焼空気量が400m3/hです。 ラジエター冷却風量(6,000m3/h)<室温制御風量(6,100m3/h)なので、給気ガラリは、6,500m3/hで選定して、足りない換気量(6,100−6,000=100m3/h)を排気ファンで排気する必要があります。 ただし、一般換気ファンも設置するわけですから、足りない排気量は一般換気排気ファンで処理すると考えるのが妥当でしょう。 給気ガラリの設計風量は、6,500m3/h+一般換気排気量で選定すれば良い事になります。 なお、常時換気の必要が無い場合は、一般換気排気ファンは、タイマー制御(発電機運転時は強制運転)とするか、サーモ制御のどちらかで良いと思います。 ラジエター冷却風量は、メーカーに確認する必要があります。 室温制御風量は、室温条件(通常は40℃)、外気条件で計算する必要がありますから、メーカーには発電機の運転時の室温条件、室内への放熱量だけを確認する事になります。 |
masaさま 非常にわかりやすい説明をありがとうございました。 質問文に記載した室内温度制御のための風量6100m3/hと燃焼空気量400m3/hは定格出力50kVAを基に茶本の表と計算式から算出した値ですので、発電機メーカーに燃焼空気量については固有の値を確認する必要と考えています。 (今最新の茶本を確認したところディーゼル発電機室の換気量についての上記表や計算式がなくなっていました・・・。H21年度版には記載されていたのですが。) |
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