大成建設(株)は、従来のパーソナル空調方式に比べて設置コストを大幅に削減し、大規模な病院から小規模な病院まで採用可能な、4床病室向けの簡易型パーソナル空調システムを開発した。
新システムは、病院の一般的な空調方式を利用し、1個の吹出ユニットを接続するのみで4人の入院患者に個別に、同時に供給することができるもので、円形の吹出口が誘引効果を利用して天井面に沿った気流をつくり、周囲温度よりベッド上の温度を約1℃下げることができる。
吹出ユニットは病室中央に配置されているものの、カーテン上部のメッシュ部分に気流を通過させることができ、カーテンの開閉による空調効率には影響をおよぼさないようになっており、吹出口は回転可能なので気流感をなくすこともできる。
従来の4床病室用パーソナル空調システムは、冷温水を使用する専用の空調機、個人用の吹出口および個別のコントローラーが必要で、採用可能な病院規模が限定されるとともにコスト高になってしまっていたが、このシステムを採用することで、1室あたり約20万円削減できるという。
システムの説明図は、→こちら[PDF]。 |