ダイキン工業(株)は、温暖化係数が従来の冷媒(HFC410A)に比べて約3分の1となる(HFC32)を、今秋発売の国
内向けルームエアコンから全機種に採用し、さらに「グローバル各国ならびに業務用空調機器への展開を目指
す」と発表した。
不燃性のHFC410Aに対して、HFC32は微燃性だが、エネルギー効率に優れ、空調機1台当たりの冷媒量の削減や、省冷媒にともなって熱交換器などの部品をコンパクト化できるといった利点があり、さらに、HFC410Aと圧力などの性質が似ているため、冷媒転換に伴う施工設備の変更が不要で、HFC410Aが主流の日本やその他先進国ではHFC32に転換しやすい環境が整っている。
また、新興国では未だHCFC冷媒が主流のままで、モントリオール議定書で定められた2013年から始まるHCFC全廃に向けた生産消費量規制が迫っていることから、途上国に対してはHFC32に関連する特許を無償開放する。 |