Page 1724 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 建築設備フォーラムへ ┃ 会議室に戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼冷水温度変更時の輻射、冷却水系統への影響 あど 07/10/15(月) 13:51 ┣Re:冷水温度変更時の輻射、冷却水系統への影響 masa 07/10/17(水) 0:32 ┃ ┗Re:冷水温度変更時の輻射、冷却水系統への影響 あど 07/10/17(水) 20:30 ┃ ┣Re:冷水温度変更時の輻射、冷却水系統への影響 masa 07/10/18(木) 0:03 ┃ ┗輻射はTの4乗に比例 飲んだくれ 07/10/18(木) 11:31 ┗Re:冷水温度変更時の輻射、冷却水系統への影響 隅の老人 07/10/19(金) 23:57 ┗Re:冷水温度変更時の輻射、冷却水系統への影響 masa 07/10/20(土) 1:43 ┗Re:冷水温度変更時の輻射、冷却水系統への影響 隅の老人 07/10/20(土) 10:41 ┗Re:冷水温度変更時の輻射、冷却水系統への影響 あど 07/10/22(月) 22:36 ┗Re:冷水温度変更時の輻射、冷却水系統への影響 masa 07/10/23(火) 0:38 ┗Re:冷水温度変更時の輻射、冷却水系統への影響 あど 07/10/23(火) 14:45 ┗Re:冷水温度変更時の輻射、冷却水系統への影響 隅の老人 07/10/23(火) 23:12 ┗Re:冷水温度変更時の輻射、冷却水系統への影響 ada 07/10/25(木) 10:57 ┣Re:冷水温度変更時の輻射、冷却水系統への影響 ada 07/10/25(木) 20:48 ┃ ┗Re:冷水温度変更時の輻射、冷却水系統への影響 隅の老人 07/10/26(金) 22:24 ┃ ┗Re:冷水温度変更時の輻射、冷却水系統への影響 ada 07/10/28(日) 15:42 ┃ ┗Re:冷水温度変更時の輻射、冷却水系統への影響 隅の老人 07/10/28(日) 21:24 ┃ ┗Re:冷水温度変更時の輻射、冷却水系統への影響 ada 07/10/29(月) 10:17 ┃ ┗Re:冷水温度変更時の輻射、冷却水系統への影響 あど 07/10/29(月) 16:48 ┃ ┣Re:冷水温度変更時の輻射、冷却水系統への影響 あど 07/10/29(月) 17:23 ┃ ┗Re:冷水温度変更時の輻射、冷却水系統への影響 ada 07/10/30(火) 10:30 ┗Re:冷水温度変更時の輻射、冷却水系統への影響 隅の老人 07/10/25(木) 21:18 ┗Re:冷水温度変更時の輻射、冷却水系統への影響 ada 07/10/26(金) 22:05 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 冷水温度変更時の輻射、冷却水系統への影響 ■名前 : あど ■日付 : 07/10/15(月) 13:51 -------------------------------------------------------------------------
現在担当している物件で室内の設定温度を上げて、併せて冷水の供給温度も上げようと考えているのですが、それによって発生する問題または影響を想定する必要があると思っています。つきましては表題の内容に関して下記の内容をご存知でしたらご教授願えますでしょうか。 1.供給空気温度が上昇することによる発熱体(冷却対象)の輻射熱量(放射)の変化 2.冷水温度が上昇することによる冷凍機の冷却水系統への影響 (冷凍機効率および冷却水温度、冷却水量への影響) 2に関しては処理負荷量および冷却水の設定温度に変更がない限り影響は無いと考えていますが宜しいでしょうか。 宜しくお願い致します。 |
1.発熱体の放熱特性は、周囲温度が上昇すれば当然変化します。 発熱体の発熱量が一定であれば、温度勾配が大きくなる結果となるはずです。(内部温度が上昇します) 2.冷凍機については圧縮式・吸収式共冷水温度を上げれば効率はよくなります。 返り温度差を適正に設定して、空調機コイルを室内温湿度条件に合わせられれば、省エネとなるでしょう。 ただし、室内温湿度条件・室内負荷条件によっては、冷水温度を上げる事によって除湿能力に問題が生じるおそれもあります。 冷却水については、冷却水温度・冷却能力に変化がなければ、特に問題は無いでしょう。 |
masa様 ご回答ありがとうございました。 申し訳ありませんが下記の内容に関して追加で質問させてください。 >1.発熱体の放熱特性は、周囲温度が上昇すれば当然変化します。 発熱体の発熱量が一定であれば、温度勾配が大きくなる結果となるはずです。(内部温度が上昇します) ・・・発熱体を冷却するための送風量が温度変更前と同量であれば内部温度は上昇してしまいますが、△tがとれなくなった分だけ風量を増やしてあげれば設定温度を高めにしても発熱体に対する影響はないと考えていますがよろしいのでしょうか。 熱放射に関しても熱伝導、熱伝達と同様に熱量は△tに比例する関係となっていますし、放射熱は空気に対しても伝わる(空気温度を上昇させる)と考えています。それとも「放射熱=真空でも伝わる熱=空気には伝わらない」と考えればよろしいでしょうか?申し訳ありません。熱放射に対する認識不足を感じています。 冷却水に対する影響に関しては理解致しました。ありがとうございました。 |
あえて、発熱体の放熱特性と書いたのは、一般的な空調室内の発熱体であれば、放熱量を支配するのは、輻射成分より伝熱成分の影響の方が多いと考えての事です。 放熱特性は輻射成分と伝熱成分の移動熱量の合計ですが、輻射の影響があるのは、周囲物体の表面温度と発熱体の表面温度との温度差です。 室内温度設定を上げる場合は当然ながら周囲物体の表面温度も上昇するはずです。 この事によって輻射放熱量は減少する方向へ変化します。 ただ極端に発熱体の表面温度が高い場合は、この温度差の現象は比率として小さくなり、輻射放熱量の変化は少なくなる場合もありえます。 送風量を上げる事によって、空気に対する輻射放熱量が増加する事は否定できませんが、むしろ発熱体に対する空気の移動速度が増える事が表面熱伝達率を上昇させるので、伝熱放熱量の上昇の方が輻射方熱量より大きいような気がします。 表面熱伝達率の上昇による温度勾配の低下と、送風温度による温度勾配の上昇の差し引きにより、最終的な発熱体の温度勾配が決定されます。 |
> 熱放射に関しても熱伝導、熱伝達と同様に熱量は△tに比例する関係となっています。 熱輻射=ε・C・((T1/100)^4-(T2/100)^4) Tは絶対温度 (これに 向かい合う物体の3次元の投影面積の評価が必要で、計算は 手では大変です。) 室温付近では 熱伝達だけを考慮すれば 問題ありません。 普通使う 表面熱伝達率は 熱伝達と輻射の合計と思います。 室温近辺では 熱伝達のほうが大きいので Δt比例だけでいいですが、 熱源が 100度以上になると 輻射のほうが大きくなるので 輻射量を しっかり計算しないと 熱移動量の算定を誤ります。 したがって 今回の質問は その物体の温度と大きさ、周囲の条件など を示す必要があります。 また、空気は輻射に対しては「透明」です。真空と同じとして計算しても結果に大差ありません。 しっかり伝熱の教科書を読んでいただかないと 説明も大変です。 |
あどさんへ 隅の老人です 内容が 拡散してるみたいです 勝手に軌道修正してみますが宜しいでしょうか? >現在担当している物件で室内の設定温度を上げて、併せて冷水の供給温度も上げようと考えているのです >1.供給空気温度が上昇することによる発熱体(冷却対象)の輻射熱量(放射)の変化 送風で制御しようとしている発熱体は、何ですか? セラミックヒーターであれば800℃以上で室内温度を数℃上げても輻射熱量はあまり変化しないと考えられます 室内温度に近い発熱体(例えば人間に近いもの)であれば輻射熱は無視でき、潜熱量が増えます 送風温度を上げると、送風量も増えますが、空調機(AHU)で処理すると仮定すると冷水温度の影響で冷水コイル列数が増えます 空調設備で処理しようとする内容をもっと具体的に説明してください。 恒温恒湿の必要はなさそうですね、室内温度を上げることが可能だから--- >2.冷水温度が上昇することによる冷凍機の冷却水系統への影響 > (冷凍機効率および冷却水温度、冷却水量への影響) > 冷水温度を上昇(例えば7℃を9℃に変更した場合)させると冷凍機の効率も上がり冷凍能力も約10%増え冷却能力も10%近く必要となるので、冷却塔の能力チェックが必要です 簡単に冷却水温度が変更ない限り問題なしとはいえません(冷水温度を上げて省エネ運転しない場合は別ですが?) 以上 再度何をしたいのか教えてください |
補足しますが、あどさんは「処理負荷量および冷却水の設定温度に変更がない限り」と注記しています。 処理負荷量が、冷却塔の処理負荷量か、室内熱負荷かは明記されていませんが、仮に冷却塔の処理負荷量の変化が無い場合、冷却水の設定温度に変更がなければ、冷却塔の冷却条件に変化はありません。(実際は冷凍機の効率が上がった分、冷凍能力は圧縮動力又はガス消費量・蒸気消費量が減った分上がります) 室内熱負荷の変化が無い場合は、仮に送風量を上げても、冷却コイル負荷は一定ですので、冷水の移動熱量の変化はありません。(単純に冷水の送り温度が上がった分、還り温度が上昇するだけです) この場合は冷水温度の上昇による冷凍機の効率上昇で、冷却塔の処理負荷量は減少します。 送風温度を上げる事により送風量を増加させなければならない場合、同一冷却コイルを使用するなら、空調器の装置顕熱比が上がり、結果として潜熱処理量の比率は減少します。 実際の室内の潜熱負荷が送風量及び室内温度条件によらず一定であると仮定した場合は、送風量と装置顕熱比から求められる潜熱処理量が潜熱負荷より多い場合は、室内の相対湿度は室温設定を上げた事から下がります。 逆に、潜熱処理量が潜熱負荷より少ない場合は、その減少比率により室内の相対湿度が下がるか、上がるかが変化します。 室内相対湿度条件の制限が有る場合は、装置顕熱比を室内負荷の顕熱比に適合させる必要があるので、冷却コイルの仕様を変える必要があります。 省エネルギーに留意する場合は冷凍機の制御も注意する必要がありますね。 |
>補足しますが、あどさんは「処理負荷量および冷却水の設定温度に変更がない限り」と注記しています。 「masa」さんへ 迅速且つ適切な補足訂正ありがとうございます。 冷却水について処理負荷量に変更がないと明記されてますね。発熱体に気をとられ勘違いしてました。 事務所か、工場(例えば変電室)のような室内温度の設定変更がある程度可能なケースですね。負荷が軽減されるか、同等で処理できますね。 1)の発熱体ですが、何か知りたいですね。 恒温の発熱体の場合、輻射熱が大きく、アルミ製のパンチンメタルの4面体に収め周囲への影響を減らして室内温度を安定させた経験があります。パンチングメタルが放熱体になりたまたま制御できました。 それで、発熱体の中身と、容量が知りたっかたのです。大きいとブース内で処理した方が良いかもしれません。 前回のレス10519は、あどさんが覗かれたら削除します。 |
masa様、隅の老人様、返信が遅れまして誠に申し訳ありませんでした。また詳細なご説明ありがとうございました。ご質問の「冷却対象」に関して詳しくは申し上げられませんが情報機器です。機器発熱は稼働率によって変化します。また機器の冷却は内蔵されているファンによって行われ、ファンの運転制御は機器基盤の表面温度(目標温度:70℃付近)によって行われます。(回転数制御)よって供給空気温度が高くなれば基盤表面温度が上昇し、ファンの回転数が上昇します。通常の発熱体であれば発熱量に変化がなければ前述のように風量を増加させることで小さくなった△t分をカバーできると考えたのですが、あまりに高密度の発熱機器(700mmW x 1000mmD x 1000mmHで20kWの発熱)が複数設置されているので、「設定温度を上げることによる放射熱量の変化」が周囲の空気、発熱機器本体および周囲の機器にどのような影響(機器寿命)を与えるのかわからなかったので質問をさせて頂きました。なお「処理負荷量=室内熱負荷」です。「クールビズ」では人間が我慢すれば問題ありませんが、情報機器に関しては「運転温度上昇→動作の不安定化→機器寿命の低下」が考えられ、それが運用コストにも影響を与えるので質問をさせて頂きました。 |
高密度のブレードサーバーラックみたいなイメージですね。 現在はラックに直接冷風を給気して、排気は室内へ出しているのでしょうか? ラック自体の排熱設計をメーカーで行っている場合は、給気温湿度条件を設定して設計しているはずなので、冷風温度の変更は風量も含めてメーカー側で設定しなおしてもらう必要がありそうです。 極端に機器放熱面の表面温度が高くなる場合、相対湿度が機器放熱面で低下する為、給気湿度条件もかなり制限されそうです。 給気温湿度条件と、機器放熱面の表面温度から機器放熱面の相対湿度が算出されるので、気流速度による静電気発生限界の相対湿度を算出して、給気湿度を決定する必要があります。 1ラックあたり、20Kwを超える発熱が発生する場合はラック専用の冷却・排熱設備を設定しないと、室内で冷風・排熱空気の混合が起こる為、室温ムラがかなりひどくなりそうですね。 ラック排気ファンの回転数が上昇する場合は、当然ファンベアリングの寿命は短くなります。 メーカーの保証条件もかかわってきますので、室内温湿度条件はメーカーを交えて調整する必要があると思います。 |
masa様、早速のご回答ありがとうございます。室温の変更を行おうとしている対象室はご推察の環境とほぼ同等です。つまり「室温上昇=機器吸気温度上昇」となり、現在の運転環境は給気18〜23℃、排気35℃〜40℃ですが、機器内蔵ファンの回転数が上昇しても排気温度が上昇することも考えられます。基盤表面温度も少々上昇するかもしれません。(機器故障率に多少影響があるかもしれませんね。)また室内で発生する潜熱負荷がほぼ0ですので、ご回答のような静電気の問題も含めての検討が必要です。お話にあったような温度ムラに関しては別途専用排気ファン等を設置して排気が高温のまま空調機に戻るようなシステムにするつもりですが、適切な室温設定に関しては、設置している機器メーカー各社と調整致します。冷凍機は効率が上がるので、確かに冷却塔処理熱量は減少しますね。今後は冷水システム全体の制御も含めて話を進めたいと考えています。masa様、これほどまでのご回答をいただけるとは全く思っていませんでしたので正直感動いたしました。本当にありがとうございました。 |
あどさんへ 隅の老人です。 発熱体がデータセンタのサーバールームでラック当り10kw以上で放熱体表面温度が70℃(?)以上とのことで早急に対策が必要と考えますのでレスしました。 >つまり「室温上昇=機器吸気温度上昇」となり、現在の運転環境は給気18〜23℃、排気35℃〜40℃ですが、機器内蔵ファンの回転数が上昇しても排気温度が上昇することも考えられます。基盤表面温度も少々上昇するかもしれません。(機器故障率に多少影響があるかもしれませんね。)また室内で発生する潜熱負荷がほぼ0ですので、ご回答のような静電気の問題も含めての検討が必要です。お話にあったような温度ムラに関しては別途専用排気ファン等を設置して排気が高温のまま空調機に戻るようなシステムにするつもりです 基本的な設備をチェックして下さい。 1)サーバー等発熱体の総熱量(負荷率考慮)<空調設備顕熱量 2)機器排気風量<空調機送風量(+外気量) 3)局所排気量<外気量 通常、空調機送風温度は18℃〜20℃で機器排気量は熱量を温度差6℃〜8℃で選定されています。 従って、理想的な気流であれば、排気温度は30℃程度で設計されています。 短期の許容温度は40℃程度です。サーバーメーカーに確認願います。 明らかに、ショートサーキット(熱交換しないで温熱の塊<プルーム、アイル>ができていたずらしている)の現象が発生してます。 赤外線カメラで温度むらを測定するか?デジタル温度計で現場を測定し、気流改良のサーキットファンを新設するか、空調機を増設する必要があると思われます。 尚、設備会社勤務であれば、今年の「空気調和・衛生工学会学術講演論文集」C−35の「サーバールームにおけるコールドアイル・ホットアイル空調方式の問題点」を至急取り寄せて参考にして下さい。ヒントがあると思います。 以上 |
adaです。隅の老人さんこんにちは。 > 発熱体がデータセンタのサーバールームでラック当り10kw以上で放熱体表面温度が70℃(?)以上とのことで早急に対策が必要と考えますのでレスしました。 あどさんの書き込みを読む限りでは、現状は問題が発生している訳では無いのでは ないでしょうか?単純に情報機器の冷却条件を変えようとしていて、その場合に問 題となりそうな部分を検討されているのだと思います。 70℃というのは基板表面温度と表現されていますのでケーシング表面温度とは違う と思います。一般的な話ですが、通常電子回路の熱設計を行う場合に熱密度の大き い素子(この場合は多分CPU)の接合部温度(ジャンクション温度と言っています。MO S型FETなら金属酸化膜部分)を上限150℃として熱抵抗計算を行います。あどさんが 書いている基板表面温度とは多分CPUかヒートシンク表面温度だと思います。基板 は熱抵抗が大きく、温度分布にバラつきがあるため代表温度を取るには不適切なは ずなので…ヒートシンク等の温度であれば70℃というのは充分有り得る話です。個 人的な経験からすると、ヒートシンク表面温度90℃程度までなら設計したことが有 ります。多分、80℃くらいまでなら許容範囲だと思いますが、CPUの処理量が急激に 増えた場合、ジャンクション温度が上がっても表面温度に反映されるまで時間的な 遅れが発生して冷却が間に合わなくなってしまい、瞬間的にジャンクション温度が 150℃を超えてしまう可能性があるので、実際には低い温度で設定しているのだと思 います。 余談ですが、電子回路の熱設計を行っているときに放熱部分の表面温度を120℃と仮 定して放射熱量を算出したことが有ります。その時の結論は全放熱量に対して放射熱 量は15%程度だったと記憶しています。この値は放射率εに依存するので一般化する ことは出来ませんが、参考までに。今回のケースでは放射があってもケーシングの裏 面で熱に再変換されて廃熱と一緒に排出されるはずなので問題にならないと思います。 |
adaです。 時間が空いたのでintelの仕様書を見てきました。デュアルコアのXeonという CPUのものです。intelではジャンクション温度を公開していなくて、ケース 温度(CPUのケース)で管理しているみたいです。ケース内部に温度センサを内 蔵していて、負荷に合わせて内部のFSBを調整し、消費電力を可変している ようです。CPUから外部出力もあって、冷却ファンの回転数制御はその信号を 元に行っています。1066MHzの内部FSB動作の場合、ケース温度の上限が78℃ 付近になる様なので、あどさんの書かれているように表面温度70℃というの はやはり妥当な数字だと思います。それ以上温度が上がるようであれば、自 動的に能力を落として消費電力を減らすはずなので、処理速度に影響が出ます。 さらに温度が上がるようであればサーマルトリップ機能が働いてCPU内部の電 源を強制的に切ってしまうようです。 実際には温度勾配をプロファイル化してもっと複雑なマネジメントを行って いるようですが、根気が無くて読んでいません。 intel Xeon仕様書↓ http://download.intel.com/design/Xeon/datashts/31307901.pdf |
adaさんへ、隅の老人です。 貴重な時間をさいて調べて頂いてありがとうございます。 「あどさん」の手伝っている内容がわかりましたのであえて再レスします。 > >intel Xeon仕様書↓ >http://download.intel.com/design/Xeon/datashts/31307901.pdf 今回の空調設備は2種類に分かれると考えます。 1)あどさんの場合(adaさんも経験されてるみたいですね) ・アプリケーションCPUの製作に絡む研究施設の空調 これは特殊で、CPUメーカーが開発する(購入する)基盤の表面温度のデータが開示されますが、秘匿義務があり、内容は特殊です。 このケースを質問してたみたいです。 CPUスペックの特性が必要となります。 私も1度だけ経験してます。25年前ですが、電算機(MPU)の水冷冷却処理です 未だに、メーカー名も開示できません。 2)通常の情報処理の場合(例えばASPサーバーの場合) ・データ-センター、ASP等のサーバーセンターの空調 これが一般的でこの設備フォーラムで参考になると思います。 ファシリティエンジニアより インテルのCPUであれば、「Thermal/Mechanical design guidance」の設備仕様書を渡されます。 内容は adaさんがDLしたデータシートの832.1〜.3項に1部ありました。 ファンつきフィン冷却CPUのシステムの場合、 風量:27CMH/CPU 雰囲気上限温度:40℃ 温度差:5deg(℃)従って送風温度は35℃以下(通常室内温度以下) 空気の背圧:0.182in.H2O (水柱) 無負荷時の温度勾配及び有負荷時の温度勾配条件が空調設備の設計条件となります。 設備(エンドユーザー)にはずいぶん厳しい要求となっています 2)の土俵で話していましたのでadaさんには、ずいぶんお手数をかけました。 このスレッドで混乱した方は、申訳ありませんでした。 |
adaです。隅の老人さんこんにちは。 > 1)あどさんの場合(adaさんも経験されてるみたいですね) > > ・アプリケーションCPUの製作に絡む研究施設の空調 > これは特殊で、CPUメーカーが開発する(購入する)基盤の表面温度のデータが開示されますが、秘匿義務があり、内容は特殊です。 > このケースを質問してたみたいです。 > CPUスペックの特性が必要となります。 > 私も1度だけ経験してます。25年前ですが、電算機(MPU)の水冷冷却処理です > 未だに、メーカー名も開示できません。 残念ながら私はそういう経験をしていません。隅の老人さんが羨ましいです。 最後に電算室の空調を設計したのは、まだコンピュータが大型汎用機(メインフレーム)全盛の頃でした。床をフリーアクセスにしてSAをコンピュータの下から吹き出すタイプです。 > 2)の土俵で話していましたのでadaさんには、ずいぶんお手数をかけました。 どちらかというと私も2)の土俵で話をしています。冷却する空気は35〜40℃ですけど冷却される側の温度が70℃というだけの話です。あどさんの関係している仕事は1ラック20kWも有るようなので特殊だと思います。1CPUあたり周辺回路を含めて250Wとしても80CPU/1ラックですよね。超並列!というかスーパーコンピュータですか? あどさんはSAを直接ラックへ導入して、廃熱も直接空調機へ返すようなシステムにすると書いておられましたが、室内温度に左右されること無く冷却できて大温度差小風量を実現できる合理的なシステムだと思います。空調機も小さく出来るし(コイル列数は大きくなりますけど)、ダクトも細くてすむし、外気導入は最小限で済むし、搬送動力も減るからイニシャルコストもランニングコストも少なく構築できますね。室内負荷が顕熱主体で、さらに湿度制御も考えなければならないということは、本来ならドライコイルを使いたいところなんでしょうけど、大温度差空調との兼ね合いが難しそうです。冷水温度の設定を何度にするかで悩みそうですね。 |
adaさんへ レスが遅れてすみません。 久しぶりの休日で紅葉の観賞を「3馬鹿大将の3人組」で行い今帰ったところです。 adaさんの推察の実験と思われます。 省エネと温度むらの解消の実験研究ですね?空気熱交換方式を試して、空冷が難しいなら再び水冷方式に戻っていくと考えます。 現実、半導体の生産装置は、ダイレクトの水冷方式が省エネの主流となっています。 今後とも、貴重なアドバイスよろしくお願いします。 > >あどさんはSAを直接ラックへ導入して、廃熱も直接空調機へ返すようなシステムにすると書いておられましたが、室内温度に左右されること無く冷却できて大温度差小風量を実現できる合理的なシステムだと思います。空調機も小さく出来るし(コイル列数は大きくなりますけど)、ダクトも細くてすむし、外気導入は最小限で済むし、搬送動力も減るからイニシャルコストもランニングコストも少なく構築できますね。室内負荷が顕熱主体で、さらに湿度制御も考えなければならないということは、本来ならドライコイルを使いたいところなんでしょうけど、大温度差空調との兼ね合いが難しそうです。冷水温度の設定を何度にするかで悩みそうですね。 |
adaです。隅の老人さんこんにちは。 > 久しぶりの休日で紅葉の観賞を「3馬鹿大将の3人組」で行い今帰ったところです。 もう紅葉の季節なんですね。 私はこの週末は相変わらず仕事でした。某企業の電力計測システムを週末3日間でやってきました。土曜日は停電作業だったんですが、4つの電気室で電線引っ張ってCTつけてLANに繋いでと時間があっという間に過ぎてしまいました。今のところはまだ仕事しているのが一番充実しているのかもしれないです。友達付き合いも最近疎遠なので、みんなで集まってわいわいやりたいですね。 > adaさんの推察の実験と思われます。 > 省エネと温度むらの解消の実験研究ですね?空気熱交換方式を試して、空冷が難しいなら再び水冷方式に戻っていくと考えます。 水冷化が一番理想的ですね。 > 現実、半導体の生産装置は、ダイレクトの水冷方式が省エネの主流となっています。 CVD/スパッタ/RIEなんかは真空チャンバ内で電極に高周波電源を掛けて、ウエハ上に成膜したりドライエッチングしたりしてますよね。あの手の装置の高周波電源ユニットが1台あたり400Aとか600Aとか電力を消費するので、何とかならんもんかと常々考えていました。入力→整流→高周波変換というプロセスをくぐってくるので効率が悪く、入力の30%くらいは損失として熱に変換されてしまうみたいです。1台あたり40〜60kWが正味発熱するわけですね。これが何十台もあるから… 空調側から見るとそういう装置を水冷化してくれれば随分助かりますけど、本来なら装置自体をもっと高効率に出来ないものかなと思います。せめて効率85% とか…90%以上行けば理想的です。設備側の省エネルギーはやりつくした感があるので(それでもまだ出来ることはたくさん有りますが)これから手を入れていくのは生産装置が主体になって行くでしょうね。実は前職を辞めて1年半ぐらい無職の時期が有ったのですが、ぶらぶらしてるなら手伝えと言われて施主の立場で半導体工場建設に参加したことがあります。その時に若いプロセス技術の人と話をする機会があって、「今までは生産装置というとスループット命みたいなところがありましたが、これからは高効率化ですね。」という意見をみんなが共通して持っていました。今度は日本が高効率生産で世界を牽引できるといいですね。 |
隅の老人様、adaさま、返信が遅くなり申し訳ありませんでした。お二人の文章を拝見させて頂きましたが非常に興味深く参考になります。当初にお話しました「表面温度70℃」ですが、チップの内部温度が90℃を超えると回路が壊れてしまうために設定されている温度だと聞いています。ただしこの数値もITメーカーさんが公式に出している温度ではなくあくまで指標です。ITメーカーさんは35〜40℃あたりを温度アラームを発報する温度としていますが、この数値も変更できるので、結局どの温度が正しいのかはわからないままです。ASHRAEのガイドラインでは20〜25℃を推奨供給空気温度としていますので、今後はこの数値が正になると思われます。私が担当している物件を見ると、以前では考えられないほど単位面積あたりの負荷は高くなっていますし、従来の方式では部屋の中が台風になるかもしれません。また吹出温度を上げることにより、除加湿のロスが減るので今後はドライコイル方式が普及していくと思っています。水冷方式は非常に有効と思いますが、水の管理方法を熟知している半導体メーカーさん以外は今のところ受け入れにくいかもしれませんね。 |
たびたびすいません。あどです。 先ほどの話で追記ですが、現在担当しているお客さんは「空調の問題が少し発生しているが、今後の機器増設によってはどうなるのか不安」と「24時間365日運転しているため電気代が非常に高価であり、過剰な空調運転は極力なくしたい」という状況です。したがって設定温度を上げることによる発生すると考えられる事象をなるべく把握したいというのが本当のところだと思います。 |
adaです。あどさん詳しく追記していただいて申し訳ありません。 >隅の老人様、adaさま、返信が遅くなり申し訳ありませんでした。お二人の文章を拝見させて頂きましたが非常に興味深く参考になります。当初にお話しました「表面温度70℃」ですが、チップの内部温度が90℃を超えると回路が壊れてしまうために設定されている温度だと聞いています。ただしこの数値もITメーカーさんが公式に出している温度ではなくあくまで指標です。ITメーカーさんは35〜40℃あたりを温度アラームを発報する温度としていますが、この数値も変更できるので、結局どの温度が正しいのかはわからないままです。ASHRAEのガイドラインでは20〜25℃を推奨供給空気温度としていますので、今後はこの数値が正になると思われます。 現状では基準が完全に決まっている訳ではないのですね。あどさんの書かれているように基準を決めたら、関係者に共通の認識を持ってもらうよう書面等で確約を取って置いた方が良いかもしれません。判断する人によって基準がころころ変わると後で苦労するかもしれませんから。それと、基準となる代表点の温度は記録に残るような措置を施して置いた方が良いです。問題が起きたときに問題点を追いかける材料になります。多分この規模だと中央監視が有る筈なので温度ポイントを追加するだけで済むと思います。無ければ安価なデータロガーを設置しても良いと思います。そういう管理は既に実施されているとは思いますが… >私が担当している物件を見ると、以前では考えられないほど単位面積あたりの負荷は高くなっていますし、従来の方式では部屋の中が台風になるかもしれません。また吹出温度を上げることにより、除加湿のロスが減るので今後はドライコイル方式が普及していくと思っています。水冷方式は非常に有効と思いますが、水の管理方法を熟知している半導体メーカーさん以外は今のところ受け入れにくいかもしれませんね。 確かにそうですね。水の管理は難しくなりそうです。基板部分を冷やそうと思うと細管になるでしょうから、堆積物が出来ないように純水で冷水を供給することになるでしょうね。となると配管はSUS316L相当になるかもしれません。さらに比抵抗とか濁度で水質管理をして、溶存酸素が増えないようにタンクをN2置換して、さらに滅菌対策・瞬低対策(VSS)・停電対策(CVCF)・故障時のバックアップ…と考えていくとそれだけで結構な費用が掛かりそうです。 |
adaさんへ 隅の老人です。 adaさんのレスで安心しました。 >70℃というのは基板表面温度と表現されていますのでケーシング表面温度とは違う >と思います。一般的な話ですが、通常電子回路の熱設計を行う場合に熱密度の大き >い素子(この場合は多分CPU)の接合部温度(ジャンクション温度と言っています。MO >S型FETなら金属酸化膜部分)を上限150℃として熱抵抗計算を行います。あどさんが >書いている基板表面温度とは多分CPUかヒートシンク表面温度だと思います。基板 >は熱抵抗が大きく、温度分布にバラつきがあるため代表温度を取るには不適切なは >ずなので…ヒートシンク等の温度であれば70℃というのは充分有り得る話です。個 >人的な経験からすると、ヒートシンク表面温度90℃程度までなら設計したことが有 >ります。多分、80℃くらいまでなら許容範囲だと思いますが、CPUの処理量が急激に >増えた場合、ジャンクション温度が上がっても表面温度に反映されるまで時間的な >遅れが発生して冷却が間に合わなくなってしまい、瞬間的にジャンクション温度が >150℃を超えてしまう可能性があるので、実際には低い温度で設定しているのだと思 >います。 > >余談ですが、電子回路の熱設計を行っているときに放熱部分の表面温度を120℃と仮 >定して放射熱量を算出したことが有ります。その時の結論は全放熱量に対して放射熱 >量は15%程度だったと記憶しています。この値は放射率εに依存するので一般化する >ことは出来ませんが、参考までに。今回のケースでは放射があってもケーシングの裏 >面で熱に再変換されて廃熱と一緒に排出されるはずなので問題にならないと思います。 半導体チップの製作工程の確認用負荷試験等であれば、心配していません。周囲温度数百℃まであると思います。 私が設計したのは、1999年ITブームでASP用サーバーセンターでどちらかというと、昔の電算センターと同じ発想で設計して問題がありませんでした。 基盤の表面温度が70℃の場合、周辺回路、配線、制御機器、抵抗体、モータ、ファンベアリング及び半導体そのものの電気伝導率による入出力誤差がシステム回路として問題になっていて、空調設備の責任はサーバーの周囲温度30℃以下が境界線で必須条件でした。 サーバールームの空調でなければ、不要な心配で安心しました。ありがとうございます。 |
adaです。隅の老人さん返信ありがとうございます。 一日中現場へ出ていたので返事が遅れました。どうもすみません。 > 半導体チップの製作工程の確認用負荷試験等であれば、心配していません。周囲温度数百℃まであると思います。 そういう特殊な環境ではなくて通常使用状態でも表面温度70℃という条件設定は有り得るという事が言いたかったのです。ただ、前述したように基板表面ではなくてCPUもしくは放熱のためのヒートシンクの表面温度の間違いではないかとは思います。 > 私が設計したのは、1999年ITブームでASP用サーバーセンターでどちらかというと、昔の電算センターと同じ発想で設計して問題がありませんでした。 > > 基盤の表面温度が70℃の場合、周辺回路、配線、制御機器、抵抗体、モータ、ファンベアリング及び半導体そのものの電気伝導率による入出力誤差がシステム回路として問題になっていて、空調設備の責任はサーバーの周囲温度30℃以下が境界線で必須条件でした。 周囲温度30℃というのは何を基に決められているのかというのを説明したのです。温度が高くなると色々な部品に影響が出ます。その中でも一番最初に影響が出るのが熱密度の高いCPU(プロセッサという半導体集積回路)です。それで、CPUが誤動作しないようにするのにはCPUを構成しているMOS型FET(金属酸化膜半導体/電界効果トランジスタ)の動作温度を守ってやる必要が有ります。そしてその守るべき動作温度というのがMOS型FETのさらに中にあるP型シリコンとN型シリコンの間に挟んでいるメタルの酸化膜の温度なのです。その温度をジャンクション温度といって通常150℃以下になっていれば誤動作しない訳です。ですから通常電子回路を搭載した機器の放熱設計を行う際にこのジャンクション温度が150℃を超えない様に設計します。 このジャンクション温度150℃を守るために、 1.CPUの放熱面の温度と放熱量をを守る。 2.そのためにサーバ内の気流分布を守る。(ファンをつける) 3.放熱面が安定して熱交換できるようにサーバ内温度を守る。 4.そのためにサーバ吸込空気温度を守る。 5.つまり室内温度を守る。 という流れでそれぞれ条件付けがされているのです。隅の老人さんが守ったのは5.の室内温度で条件値は30℃。これを守れば自動的に4.も3.も2.も1.も最終的にジャンクション温度も守れるという理屈です。そして、あどさんが守ろうとしているのは1.の放熱面温度70℃というだけの話で基になっているものは同じです。 空調設備に負荷計算という手順が確立されているように、電子回路にも機器の動作保障をするための放熱計算の手順というものが有るのです。私は設備業界に身を置いていますが、必要に迫られて電子回路を設計することも有り、同時に放熱の計算も行うので、その経験から放熱面の温度70℃という条件設定は充分有り得ると思ったのでそう書きました。単純にそれだけの話で深い意味は何も有りません。 ただ、ジャンクション温度150℃というのは一般的な値で、本来なら素子ごとにジャンクション温度が指定されているはずなので、もうちょっと情報の確度を上げるためにサーバ用CPUの代表的な存在であるintelのXeonの仕様書を確認したという訳です。結論は別レスにも書いていますが、ジャンクション温度を条件にしているのではなくて1.の放熱面温度が条件になっているということです。さらにCPU自らの温度をマネージメントできる様にもなっています。 |
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