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 ▼外壁からの侵入熱負荷について  エノチャン 03/6/30(月) 15:55
   ┗Re:外壁からの侵入熱負荷について  どらちゃん 03/6/30(月) 16:40
      ┗Re:外壁からの侵入熱負荷について  エノチャン 03/7/2(水) 9:03
         ┗Re:外壁からの侵入熱負荷について  どらちゃん 03/7/2(水) 10:17

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 ■題名 : 外壁からの侵入熱負荷について
 ■名前 : エノチャン
 ■日付 : 03/6/30(月) 15:55
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   以前担当した物件で石貼りの外壁で悪いことに石の色が真ッ黒だったんです。
通常の負荷計算で単なる「石」で計算して機器を選定・設置。
そして夏になった頃お店からTEL有り! 暑くてたまんねー!!!
建築屋さんは外壁と内壁の空間に断熱材も入れず手抜き!
それからは夏中毎日ヒヤヒヤもんです。

皆さんは負荷計算の時、黒色外壁の場合どうしてますか?
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:外壁からの侵入熱負荷について  ■名前 : どらちゃん  ■日付 : 03/6/30(月) 16:40  -------------------------------------------------------------------------
   材料の熱伝導率λは岩石(重量)の3.1〔W/(m・K)〕でよいと思いますが、色が黒でしたら、時刻別相対温度差ETDにて補正します。
通常使用する時刻別相対温度差は外壁表面の日射吸収率a=0.7の場合となっていますので、黒として最も安全率をみてa=1.0とした場合、
(a=1.0の実効温度差)={(a=0.7の実効温度差)−(日陰の実効温度差)}×(1.0/0.7)+(日陰の実効温度差) で求めます。
これは、空気調和衛生工学便覧に載っています。
因みに、a=0.7は中間色〜暗色であり、完全な白を0.0、完全な黒を1.0とし、マンセル色票系の明度に準じて(逆になるが)良いと思います。


今回の件、暑くてたまんねー!!の最大の原因は、なんと言っても建築屋さんの手抜きでしょう。
断熱材の有る無しで、外壁色の事なんか軽く吹っ飛ばしてしまうほどの影響力があります。数字の桁が違います。
やっぱり手抜きはいけませんね。
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:外壁からの侵入熱負荷について  ■名前 : エノチャン  ■日付 : 03/7/2(水) 9:03  -------------------------------------------------------------------------
   ◇早速のレス有難う御座います。

>材料の熱伝導率λは岩石(重量)の3.1〔W/(m・K)〕でよいと思いますが、色が黒でしたら、時刻別相対温度差ETDにて補正します。
>(a=1.0の実効温度差)={(a=0.7の実効温度差)−(日陰の実効温度差)}×(1.0/0.7)+(日陰の実効温度差) で求めます。

◇しかしながら実際に石の表面を触ってみると1.0/0.7以上の補正が必要じゃないかと思われる位に熱くなってるんですよね。
子供の頃オヤジが黒色ビニルを使った自作の太陽熱温水器をふと思い出したりしました。


>断熱材の有る無しで、外壁色の事なんか軽く吹っ飛ばしてしまうほどの影響力があります。数字の桁が違います。
>やっぱり手抜きはいけませんね。

◇設計士もどきの意匠屋さんの現場は苦労が絶えません。
   PS無・・天井フトコロ無・・機器設置スペース無・・・嗚呼・・・
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:外壁からの侵入熱負荷について  ■名前 : どらちゃん  ■日付 : 03/7/2(水) 10:17  -------------------------------------------------------------------------
   >◇しかしながら実際に石の表面を触ってみると1.0/0.7以上の補正が必要じゃないかと思われる位に熱くなってるんですよね。

日射吸収率0.7でも、かなりの安全率を見込んではいると思います。
例えば、日射吸収率0.7として、壁タイプTで水平面の実効温度差37℃といえば、
外気温度は26℃+37℃=63℃と仮定されるのですが、1.0に補正すると、26+(37-9)*(1/0.7)+9=75℃になります。
あくまでも実効温度差で、計算上のある意味概念的なものなので、実際の外壁表面温度は、入射熱量、壁表面部材の熱容量(特に厚みが関係)、熱伝導率によって異なってきますが、屋外から室内への熱の移動に着目して考えるに於いては、実効温度差で特に問題ないと思います。
前述の例では、日射がない状態で外気が常に75℃であるものとして計算される事になります。
表面温度に着目すれば、熱容量の少ない部材(薄い部材)ほど熱くなるわけですが(本当はもっと複雑です)、逆に言えば、熱容量が少ないので熱の絶対量も少なくなります。また、表面温度が高いほど、外気に放熱する熱量も多くなります。
きちんと計算しようと思えば、とても面倒くさいのですが、それを簡易かつ実用上問題のない精度で計算可能にしたのが、実効温度差だと思います。
焼けた道路のアスファルト(水平面)の表面温度でも、70℃程度ではないでしょうか。

>◇設計士もどきの意匠屋さんの現場は苦労が絶えません。
> PS無・・天井フトコロ無・・機器設置スペース無・・・嗚呼・・・

ご苦労お察し致します。がんばって下さい。
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