Page 2710 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 建築設備フォーラムへ ┃ 会議室に戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼舶用空調装置の熱量計算、空調機の選定 さみだれ 12/11/15(木) 17:27 ┗Re:舶用空調装置の熱量計算、空調機の選定 masa 12/11/18(日) 14:29 ┗Re:舶用空調装置の熱量計算、空調機の選定 さみだれ 12/11/19(月) 17:34 ┗Re:舶用空調装置の熱量計算、空調機の選定 masa 12/11/19(月) 23:49 ┗Re:舶用空調装置の熱量計算、空調機の選定 さみだれ 12/11/21(水) 16:23 ┗Re:舶用空調装置の熱量計算、空調機の選定 masa 12/11/25(日) 15:59 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 舶用空調装置の熱量計算、空調機の選定 ■名前 : さみだれ ■日付 : 12/11/15(木) 17:27 -------------------------------------------------------------------------
はじめまして。何時も参考にさせていただいております。 4月に船舶用空調装置の会社に入社した新人設計者です。 自分ではどうにも仕様を満たす方法を考えつかず、今回投稿させていただきます。 最初に条件を書きますと、 外気32℃DB湿度70% 内気25℃DB湿度50% 新鮮空気量30% 顕熱負荷10.6kW 潜熱負荷1.68kW 顕熱比0.86 換気回数による計画風量87m3/min バイパスファクタ0.09 という条件で計算を開始しました。結果、 冷却負荷が56kWとでました。 なので、冷房能力56kWの空調機を選定します。 このとき、仕様で空調機の型が指定されているのでその型の56kWの空調機を選定しました。 しかし、冷却負荷56kWのとき最終風量は97.1m3/minで、選定した空調機の運転範囲は140m3/min〜220m3/minです。 風量を運転範囲まで上げると冷却負荷が56kWを越えてしまい、この型は56kWのものが最大です。 自分ではどうにもできず、上司も相談に乗ってくれず、途方に暮れています。 なにか解決策はないものでしょうか。 |
外気32℃DB湿度70%、内気25℃DB湿度50%、新鮮空気量30%、SHF=0.86、BF=0.09の条件で計算すると、パッケージの還り空気状態は27.13℃、相対湿度58.84%、エンタルピー61.08KJ/kg、コイル出口空気状態は、14.18℃、相対湿度91%、エンタルピー37.405KJ/Kgとなります。 室内温度条件は25℃ですので、吹出温度差=25−14.18=10.82です。 室内顕熱負荷=10.6KWより、送風量=10600W÷(0.33×10.82)≒2969m3/h→50m3/minです。 コイル冷却負荷=(61.08−37.405)×50m3/min×1.2kg/m3÷60s/min×1.1≒26.1kwとなります。 汎用パッケージであれば、冷房能力28kw程度の機種を選定すれば良いと思います。 室内換気回数からの送風量が85m3/minという事であれば、室内負荷に合わせてコイル温度を制御した場合は、湿度条件を満たせなくなりますが、一般事務室であれば湿度は成り行きでも良いでしょう。 厳密に湿度条件を満たす必要があるなら、還り空気をバイパスして設計風量を満たす必要があります。 また、外気量が設計風量の30%としなければならないなら、パッケージの還り空気状態を再計算する必要があります。 ちなみに、外気量を85m3/min×0.3=25.5m3/minとした場合は、コイルを通過する空気の外気量比=25.5/50=0.51となります。 再計算すると、コイルの入り口空気状態は28.6℃、相対湿度63.38%、エンタルピー68.63KJ/kg、コイル出口空気状態は、14.18℃、相対湿度91%、エンタルピー37.405KJ/Kgとなります。 コイル冷却負荷=(68.63−37.405)×50m3/min×1.2kg/m3÷60s/min×1.1≒34.4kwとなります。 35m3/minの還り空気をバイパスするので、コイル出口空気との混合空気状態は、18.64℃、相対湿度70.66%です。 吹出温度差=25−18.64=6.36、室内顕熱負荷10.6kwより、送風量=10600W÷(0.33×6.36)≒5051m3/h→85m3/min≧設計送風量です。 冷房能力35kw程度の機種を選定する事になりますね。 もともとの計算結果の冷却能力56KWは、何か計算間違いをしてないですかね? 普通に計算したとしても、コイル冷却負荷=(61.08−37.405)×85m3/min×1.2kg/m3÷60s/min×1.1≒44.3kwになると思うんですが? |
masaさん、回答ありがとうございます。 >外気32℃DB湿度70%、内気25℃DB湿度50%、新鮮空気量30%、SHF=0.86、BF=0.09の条件で計算すると、パッケージの還り空気状態は27.13℃、相対湿度58.84%、エンタルピー61.08KJ/kg、コイル出口空気状態は、14.18℃、相対湿度91%、エンタルピー37.405KJ/Kgとなります。 ここでコイル出口空気状態、この値が既にずれていたようです。 言い訳になりますが私、有効顕熱比により夏期の熱負荷を求めよと会社に最初に指示を受けて以降これで計算しております。 この方法は会社に渡された資料(舶用空気調和装置の設計基準:昭和48年版)にしか載っておらず、改訂版では削除されている手法です。 この点に関しては社内事情により変わることはたぶんないと思われます。 話聞こうともしてくれませんでしたし。先輩もこの話には絶対関わりたくないそうです。 それはそれとして、 >また、外気量が設計風量の30%としなければならないなら、パッケージの還り空気状態を再計算する必要があります。 ちなみに、外気量を85m3/min×0.3=25.5m3/minとした場合は、コイルを通過する空気の外気量比=25.5/50=0.51となります。 外気量は最終風量の30%で大丈夫です。 また、ここで外気量を50で割ったのは何故でしょうか。 コイルを通過する空気の外気量比とは、25.5[外気量]/(59.5[室内空気量]-0.09*85[BF*風量])=0.49 ぐらいしか思いつきませんでした。 多分バイパス方式で解決できたと思います。 先輩に聞いてみると資料が出てきました。相変わらず意味はよくわかりませんが。 出来れば計算方法が載っているサイトか本お願いします。 それとお聞きしたいのですが、空気状態の数値はどうやって出しているのでしょうか。 空気線図からアナログで数値だしているので正確にはでないのです。 よろしければ教えてください。 頼んでばかりですいません。よろしくお願いします。 |
有効顕熱比の意味が良くわかりませんが、パッケージの装置顕熱比を算出して、室内顕熱負荷をまかなえるパッケージを選定するという意味でしょうか? 室内負荷が高顕熱比の場合は、この方法でパッケージを選定しないと、室内顕熱負荷はまかなえないので、ある意味普通の手法です。 ただ、この場合は、厳密な湿度制御をする必要がある場合は、除湿されすぎるので、逆に加湿する必要があります。 質問文の場合は、それほど顕熱比が高くないので、事務室等の湿度制御を厳密に制御する必要が無い場合は、湿度は成り行きで良いでしょう。 外気量を50m3/minで割ったのは、コイルを通過する全風量が50m3/minだからです。 残りの35m3/minは、バイパスして送風機に送るので、コイルは通過しません。 設計風量は、室の換気回数から求めてるので、バイパスされた35m3/minは、単純の混合されるだけです。 冷却コイルの計算上は不要な風量と言うことです。 特に、室の換気回数に制限が無ければ、室内負荷をまかなえる50m3/minの送風量でも、問題は無いです。 ただ、バイパスファクターは、コイルの通過風速で変わるので、厳密には風量で変化します。 質問文のバイパスファクターの数値になるとは限りません。 厳密には、何回か計算した値でパッケージの冷房能力を選定する必要があります。 コイル通過の空気状態変化については、「空気調和ハンドブック」、「徹底マスター 空気線図の読み方・使い方」などを読んでみると良いでしょう。 その他の空調参考書にも載っていると思います。 今回の、空気状態の計算には、Air-con ManさんのPsyJを利用させていただきました。 建築設備フォーラムの技術・専門情報のリンクから飛べます。 |
テキスト曰く、有効顕熱比とは バイパスファクタによってコイルをバイパスする外気による顕熱及び潜熱負荷を計算し、室内負荷に加える。 これをそれぞれ有効顕熱負荷、有効潜熱負荷と呼ぶ。 雑負荷としてダクト進入熱なども考慮した顕熱比を出すことで、有効顕熱負荷のみによって送風量が求められる。 紹介頂いたソフト使ってみました。 大変便利です。ありがとうございます。 ですが、コイル出口と吹き出し口空気を分けたい場合どうしたらいいかわかりません。 また、上司から空気線図を全部PC上で処理出来るようにしろと言われているのですが、masaさんはどういうシステムでやっているのでしょうか? ある程度いろんな空調システムに対応するにはどういうシステムにすればいいのでしょうか。 お願いします。 |
有効顕熱比は、冷却コイルの実際の顕熱負荷を算出する為に求めてるんですね。 ただ、バイパスファクターで正確なコイル出口条件を算出しているなら、不要だと思います。 ただ、コイル出口後の顕熱加熱要素があるなら、それは加算しなくてはいけません。 パッケージエアコンの場合は、送風機入力を加算する事になるでしょう。 ダクトからの熱取得があるなら、それも加算して、パッケージの出口空気状態を算定する必要があります。 厳密には、パッケージ出口空気状態と室内条件は、室内負荷の顕熱比線上にのっていなければいけません。 もしくは、コイル出口後の顕熱加熱負荷を加えた顕熱比を算出して、コイル出口条件がその顕熱比線上にのるようにすれば良いですね。 還り空気を単純に吹出空気に混合する場合は、空気線図上に記入する必要は無いです。 なぜなら、その混合点は、顕熱比線上に乗るように決定しているからです。 コイル出口に別の空気を混合する場合は、コイル出口空気の状態点と混合される空気の状態点を結ぶ線上に混合点を記載する事になります。 空気線図をすべてPCで処理するとすると、空気線図作成ソフトの使いやすいものを利用する事になると思います。 シェアウェアや、市販ソフトから使いやすいものを選ぶ必要があるでしょう。 特に、空気線図を作成する必要が無いなら、計算で状態点を求めても良いでしょう。 私の場合は、手書きもありますし、状態点を計算で求める場合もあります。 PsyJもかなり使えると思いますよ。 |
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