Page 2798 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 建築設備フォーラムへ ┃ 会議室に戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼暖房時の風量計算に関して cbs02230 13/9/16(月) 10:00 ┣Re:暖房時の風量計算に関して masa 13/9/16(月) 16:20 ┃ ┗Re:暖房時の風量計算に関して cbs02230 13/9/16(月) 16:46 ┃ ┗Re:暖房時の風量計算に関して masa 13/9/17(火) 10:13 ┃ ┗Re:暖房時の風量計算に関して cbs02230 13/9/18(水) 8:06 ┗Re:暖房時の風量計算に関して ada 13/9/17(火) 12:24 ┗Re:暖房時の風量計算に関して cbs02230 13/9/18(水) 8:08 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 暖房時の風量計算に関して ■名前 : cbs02230 ■日付 : 13/9/16(月) 10:00 -------------------------------------------------------------------------
暖房(蒸気をもちいた加熱方式)時の風量計算がどうしてもわかりません。 下記条件を客先より与えられれています。 【条件】室温5℃を60℃まで30分であげたい。 室内容積は29m3(仮に建物を3.2m×3.2m×2.8mHの箱状とする) 蒸気圧力は0.1MPa(0.2MPaでも供給可) 私が計算したのは概略暖房負荷を100Kcal/h・m2とし (3.2×3.2)×100×3600/(60−5)×1.2×2(30分だから2倍した)で、 送風量は約28,400CMHとなりました。 ちなみにこのときの暖房負荷(必要な蒸気コイル容量)は 28,400×55×0.3≒516,000KWとなりました。 考えた方、計算式に関してご教授お願いします。 ちなみに設計に携わっている方に同じ質問をしたら 建物暖房負荷(隙間風を容積1回分みて)=9.55Kw 風量=出ない 蒸気コイル容量=15.7kg/h でした。 かなり少ないような気がしたので確認しましたが そんなものだという回答でした。 よろしくお願いいたします。 |
まず、空気を5℃から60℃まで温度上昇させる熱量を計算します。 空気容積=29m3、加熱量=1.207kJ/m3・K×29m3×(60-5)≒1925kJ 30分で加熱するので、1925kJ÷30min÷60s/min≒1.07kW 次に、室内仕上げ材料(断熱材より室内側)を5℃から60℃まで温度上昇させる熱量を計算します。 室温が60℃と言う事なので、室内仕上げ材料は金属と仮定し、ステンレス鋼板1.5mmと仮定します。 室内仕上げ材料面積=3.2m×3.2m×2+3.2m×2.8m×4=56.32u sus304-1.5mmは、11.9kg/u、したがって56.32u×11.9kg/u≒670kg sus304の比熱=0.59kJ/kgより、670kg×0.59kJ/Kg×(60-5)÷30min÷60s/min≒12.1kw 次に、室温を60℃に維持する加熱量を計算します。 断熱材は、発泡ウレタンフォーム充填断熱パネル50mm(熱貫流率0.42w/u・K)と仮定します。 断熱材の室外側温度は5℃と仮定して、天井・壁・床共通とします。 室内・室外の表面熱伝達率は無視します。 室内表面積=56.32uなので、室内暖房負荷=56.32u×0.42w/u・K×(60-5)=1300w→1.3kw 外気負荷は、1回/hとして、1925kJ÷3600s/h≒0.54kw 合計=1.3+0.54=1.84kw(1.84kw÷3.2m÷3.2m≒0.18kw/u→180w/u) 立ち上がり負荷=1.07+12.1kw=13.17kwなので、蒸気の加熱能力=13.17kw×1.1≒14.5kw程度必要です。 立ち上がりの送風量は、送風温度=70℃とすると、送風量=14500w÷(70-60)÷0.33≒4,400m3/h 立ち上がり後の送風量=1840w÷(70-60)÷0.33≒560m3/h 送風量で、9倍程度の違いがあるので、蒸気弁の制御特性を考えると、蒸気コイルの台数制御をした方が良いでしょう。(変風量もした方が良いです) 断熱材や、躯体、仕上材の条件により、必要加熱能力はかなり変動します。 |
masa様 詳しいご回答ありがとうございました。 もしよろしければ教えてください。 >加熱量=1.207kJ/m3・K×29m3×(60-5)≒1925kJ このときの「K」ってなんですか? >30分で加熱するので、1925kJ÷30min÷60s/min≒1.07kW この式の意味が理解しにくいので解説いただけるとたすかりますが・・・。 聞いてばかりで申し訳ありませんがよろしくお願いします。 |
Kは、ケルビンです。 SI単位の温度の単位で、温度差としての1K=1℃です。 温度差としての表示は、Kでも℃でも同じです。 温度表示としては、Kの場合は絶対温度表示となるので、0℃=273.15Kとなります。 1925kJ÷30min÷60s/min≒1.07kWは、w=J/sより、加熱量を仕事率kwに換算しています。 加熱量=1925kJを30分で加熱するので、必要時間=30min×60s/min=1800sで割る事により、仕事率kw(kJ/s)に換算しています。 |
masa様 ありがとうございました。 「ケルビン」は明るさや色温度に使用するものと思っていましたが 空調での温度でもあるのですね。 |
masaさんも書かれていますが、昇温のための加熱制御と温度維持のための加熱制御は 分けて考えた方が良いですね。昇温だけ考えて蒸気ヒータと制御弁を選定してしまうと 昇温後に大きくオーバーシュートして温度が安定しません。オーバーシュートを押さえ ようと微分制御をかけると恐らく30分以内に昇温できないと思います。それ以前に制御 弁が制御不能になって開/閉の繰り返しになるかも。制御精度の条件が書かれていないので 問題にはならないのかもしれませんが、ちょっと気になったので。 10年くらい前に5→35℃/1h及び35→5℃/1h(±0.1K)と言う部屋を作りましたが、制御 分解能を極限まで大きく取って、且つ、設定値と現在値が大きく離れている時には微分 制御を無効にすると言うようなトリッキーなことをやった覚えがあります。その時は冷却1 過熱1で制御できましたが、本来なら維持用の加熱(冷却)装置を持っていた方が最適でした。 スペースが無くて、天井内に自作空調機を置いたのでそこまで出来なかったのですが・・・ しかも防音室というおまけ付き。 |
ada様 ありがとうございます。 1点だけの目標をさだめてしまうとそういった弊害があるのですね。 参考になりました。 |
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