Page 3328 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 建築設備フォーラムへ ┃ 会議室に戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼排煙口・ダクトのサイズ選定について kitasan 17/11/23(木) 11:30 ┗Re:排煙口・ダクトのサイズ選定について masa 17/11/24(金) 19:29 ┗Re:排煙口・ダクトのサイズ選定について kitasan 17/11/25(土) 10:09 ┗Re:排煙口・ダクトのサイズ選定について masa 17/11/25(土) 16:11 ┗Re:排煙口・ダクトのサイズ選定について kitasan 17/11/27(月) 9:16 ┣Re:排煙口・ダクトのサイズ選定について kote 17/11/27(月) 14:26 ┣Re:排煙口・ダクトのサイズ選定について masa 17/11/27(月) 21:52 ┗Re:排煙口・ダクトのサイズ選定について kitasan 17/12/1(金) 8:34 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 排煙口・ダクトのサイズ選定について ■名前 : kitasan ■日付 : 17/11/23(木) 11:30 -------------------------------------------------------------------------
排煙口およびダクトの選定基準ですが、 排煙口の通過風速10m/s以下、ダクト内風速15m/s(20m/s)以下を 基準とするところまでは確認できたのですが、 各区画での排煙風量で計算したのでよろしいのでしょうか。 排煙ファン自体は最大風量の2倍になると理解していますが、 排煙ファンの風量ではなく、各区画の風量でよいのか、 自分なりに調べたのですが、正確な記述はなく、 数値だけをみると各区画の風量であるような気がしましたが はっきりとわかりませんでした。 排煙ファンが最大の2倍であるということは、各区画の信号を受けて 風量を調整しているのでしょうか。 よろしくお願いします。 |
単一区画を受け持つ枝ダクトの場合は、その区画の排煙風量でダクト選定を行います。 複数区画を受け持つ場合は、末端側の隣接2区画は同時開放の可能性があるので、隣接2区画で最大となる組み合わせを最大風量としてダクト選定を行います。 排煙機の吸込側主ダクトは、末端側の隣接2区画の最大となる組み合わせを最大風量として選定します。 なお、上下階の同時開放は無いと考えます。 距離が長いダクトの場合は、基準ダクト損失を3〜4Pa/mで選定しないと、排煙機の静圧が大きくなります。 |
ありがとうございます。 各区画の必要風量で計算すればよいと理解できました。 あと2点お聞きしたいのですが、 1点は計算はその区画の必要風量で計算しても、 実際は排煙機の風量が出るのではないのでしょうか。 具体的には10,000m3/hの区画でその風量計算でダクトサイズを 選定した場合でも、排煙機が30,000m3/hであれば、実際は 30,000m3/hでることになり、また、計算上の風速より早くなって しまうのではないでしょうか。 もう1点は、調べても明確な答えがなかったのですが、隣接する区画とは 隣り合う接している区画でしょうか。 機械排煙区画の間に自然排煙区画がある場合、それは隣接とはならない のでしょうか。 (ダクトの枝は同じ主ダクトからとっている場合です) よろしくお願いいたします。 |
排煙機風量より、極端に小さな排煙区画の排煙口が開いた場合は、負圧により、ダクトがつぶれたりするので、支障の無いように、複数区画を同時開放します。 排煙機風量が30,000m3/hで、10,000m3/hの排煙区画の排煙口が開いた場合は、実際には、15,000m3/h程度(排煙口とダクトの圧力損失が大きくなるので、排煙機風量までは出ません)排煙されますが、これは特に問題とはされません。(排煙口の風速は、15m/sとなりますが、動圧は(15^2×1.2)/2=135Pa、10m/sの場合は、60Paですから、2倍にはなりますが、1m×2mのドアにかかる力は、1×2×135/9.8≒27.6kgfなので、ドアの開閉に支障はありません) 隣接する区画とは、隣り合う機械排煙区画です。 なお、自然排煙区画は、機械排煙区画とは、排煙上の異種区画なので、間仕切壁で区画される必要があります。(この場合は、自然排煙区画の排煙風量は、機械排煙とは独立しているので、加算する必要はありません) なお、自然排煙区画などの異種排煙区画で完全に分断されている機械排煙区画は、ダクトでつながっていても、隣接区画とはなりません。(あくまで、物理的にたれ壁や間仕切り壁で接している機械排煙区画だけです) |
ありがとうございます。 隣接する区画については理解できました。 もう1つの件については各区画ごとの計算ということですが、 排煙口の通過風速10m/s以下、ダクト内風速15m/s(20m/s)以下 というのは設計上の話であって、実際はそれ以上になると思いますが、 それは問題にならないのでしょうか。 設計順序として @各区画の必要排煙量を計算 A排煙機の能力計算 B排煙口・ダクトサイズ計算 ここでBを決めるとき、実際の風量であるAから算出するのではなく、必要量の計算をしただけの@で計算する理由はなんなのでしょうか。 Aで決めないと排煙口の通過風速10m/s以下、ダクト内風速15m/s(20m/s)を満たすことが100%できないと思うのですが、よろしくお願いします。 |
各社で考え方が違うでしょうが、当社では設計時点で排煙口の通過風速10m/s以下(実際には8m/s以下で選定)、ダクト内風速15m/s(20m/s)以下で選んで終わっているのが現状です。排煙ファン静圧が過大になるならその部分のダクトを選定し直してます。 ダクトの排煙排煙風量は隣接する2区画の合計と最大区画の2倍のいずれかで選ばれますが、普通に考えれば後者の風量が排煙ファンの設計風量になります。 最近はその排煙ファン風量が設計値以上出ていることも定期点検での報告を指導されるので、排煙ファン吸込側近傍に外気取入ダクトを設けて排煙ファン風量を確保しています。 |
何故、排煙機風量を最大区画の排煙風量の2倍にするかと言うと、排煙口やダクトのリークを考慮しているからです。 現実の排煙ダクトで、排煙口の設置個数が少ない場合は、それほどのリークはありませんが、実際には、排煙口が10箇所以上設置されている場合は、排煙口のリークが排煙機風量の30%以上となる場合もあります。(その分排煙機風量を増加させて設計する場合もあります) また、排煙機の必要静圧計算で使用したダクト系と現場のダクト系がかなり違う場合もあります。 排煙ダクトの場合は、どの排煙口が開くかはわかりませんから、元々厳密な風量計算は困難なわけです。 また、その機能上、ダンパーを設置する事は出来ません。 極端な小風量区画以外は、同時開放などは考慮しませんし、設計上は本来は極端な小風量区画に関しては、告示を使用して、排煙口を設置しないのも設計ノウハウです。(消防排煙の場合は、これが出来ませんが、各消防機関で50〜100uの小区画に関しては、防火区画で特例措置を講じる場合が多いです) このような事情から、建築確認申請の場合は、区画の設計風量で、排煙口の通過風速を10m/s以下とする事で、建築確認を行う事になっています。 なお、極端な小区画の場合は、同時開放などの措置がなされている事を確認条件とする場合が多いです。 複雑なダクト系や排煙口の設置個数が多い場合は、末端の排煙口で設計風量が出ない場合もあります。 |
計算通りにはならなくてよいということですね。 詳しくありがとうございました。 |
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