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 ▼昇降機の既存不適格解消義務と緩和措置について  たまちゃん 18/4/2(月) 13:54
   ┗Re:昇降機の既存不適格解消義務と緩和措置について  masa 18/4/3(火) 2:14
      ┗Re:昇降機の既存不適格解消義務と緩和措置について  たまちゃん 18/4/4(水) 12:37
         ┗Re:昇降機の既存不適格解消義務と緩和措置について  masa 18/4/5(木) 0:49

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 ■題名 : 昇降機の既存不適格解消義務と緩和措置について
 ■名前 : たまちゃん
 ■日付 : 18/4/2(月) 13:54
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   こんにちは。
いつも拝見させて頂きお世話になっています。
質問をさせて頂きます。よろしくお願いします。

現在、エレベータの取替工事の計画を検討中ですが、既存不適格解消義務(遡及適用)と緩和について法律の流れは、下記のとおりでよろしいでしょうか?

建築基準法第3条2項・・・「大規模の修繕」であれば、既存不適格の解消義務発生
   ↓
建築基準法第2条・・・「大規模の修繕」とは、「建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の修繕をいう」
   ↓
建築基準法第86条の7・・・「一定規模以下」であれば、解消義務は発生しない。
   ↓
建築基準法第137条の12・・・「一定規模以下」の定義は「大規模の修繕又は大規模の模様替については、当該建築物の構造耐力上の危険性が増大しないこれらの修繕又は模様替のすべてとする。」

この条文のエレベータにあてはめた解釈は、各地方自治体の判断
とうことになるのでしょうか??

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:昇降機の既存不適格解消義務と緩和措置について  ■名前 : masa  ■日付 : 18/4/3(火) 2:14  -------------------------------------------------------------------------
   法律で定められた事ですから、各特定行政庁の判断ではありません。
昇降機のみの取り換えであれば、「大規模の修繕」には該当しませんから、既存不適格のままでの修繕は可能です。
増改築、大規模の修繕、大規模改修等がある場合は、既存不適格部分は、現行法規に適合させる必要がありますが、全てが該当するわけでは無く、耐震基準などの規定が該当します。
なお、増改築、大規模の修繕、大規模の改修等を行う場合は、建築確認申請が必要ですから、建築確認の事前相談で、昇降機の取り扱いを相談する事になります。
御承知とは、思いますが、過半とは、建築物全体に対するものですから、通常は昇降機だけの改修、修繕は、大規模の修繕や改修には該当しません。
増改築、大規模の修繕、大規模の改修に該当しない場合でも、昇降機定期報告などで、特定行政庁が、現行法規への適合努力を指導する場合がありますが、法的義務ではありません。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:昇降機の既存不適格解消義務と緩和措置について  ■名前 : たまちゃん  ■日付 : 18/4/4(水) 12:37  -------------------------------------------------------------------------
   ご回答ありがとうございます。
参考にさせて頂きます。
疑問が少し残っているので、記述させて頂きます。

「昇降機のみの取替えであれば、大規模の修繕に該当しないということで、既存不適格のままで問題ない」ということでしたが、昇降機の取替えのメニューによっては確認申請が必要であるというのが、各自治体で共通していると思われます。(ネット上にいくつか昇降機の取替えで確認申請が必要であるという記事がありましたので)
また、建築基準法第2条3項には、昇降機も「建築物」であると記載されています。
「大規模の修繕」や「一定規模以下」などの定義が、昇降機にあてはめ難い文言になっており、どのように各自治体が解釈しているのかよく分かりませんが、法律の流れだけでも知りたかった次第です。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:昇降機の既存不適格解消義務と緩和措置について  ■名前 : masa  ■日付 : 18/4/5(木) 0:49  -------------------------------------------------------------------------
   建築基準法における、大規模の修繕、大規模の改修は、建築物全体に対して定められています。
したがって、昇降機単独の改修の場合は、この規定は該当しません。(該当しないので、緩和事項などもありません)
ただし、昇降機の全てを取り換える場合や、昇降機の主要な支持部分の一部を除いた部分全てを一括して取り換える場合は、建築基準法第87条の二の条文中の、「政令で指定する昇降機その他の建築設備を第六条第一項第一号から第三号までに掲げる建築物に設ける場合」の「設ける」に該当すると言う見解が、建築行政会議においてなされています。(したがって、第一号から第三号の建築物に設置されている昇降機の全て、もしくは主要な支持部分の一部を除いた部分全てを一括して取り換える場合は、建築基準法第87条の二により、昇降機単独の建築確認申請が必要となります)
なお、この規定により、昇降機単独の建築確認申請を申請する場合は、昇降機の既存不適格部分は全て無くなる事になるので、申請時の建築基準法昇降機関連規定に適合しない場合は、建築確認がおりない事になります。
なお、準用の範囲については、各特定行政庁が定める規則・条例によるので、必ずしも、建築行政会議の見解と一致するわけではありません。(昇降機の全て、又は昇降機の主要な支持部分の一部を除いた部分全てを一括して取り換える場合は、特定行政庁に建築基準法第87条の二の準用が行われるかの判断を問い合わせる必要があります)

建築基準法
(略)
第八十七条の二 政令で指定する昇降機その他の建築設備を第六条第一項第一号から第三号までに掲げる建築物に設ける場合においては、同項(前条第一項において準用する場合を含む。)の規定による確認又は第十八条第二項(前条第一項において準用する場合を含む。)の規定による通知を要する場合を除き、第六条(第三項、第五項及び第六項を除く。)、第六条の二(第三項を除く。)、第六条の四(第一項第一号及び第二号の建築物に係る部分に限る。)、第七条から第七条の四まで、第七条の五(第六条の四第一項第一号及び第二号の建築物に係る部分に限る。)、第七条の六、第十八条(第四項から第十三項まで及び第二十五項を除く。)及び第八十九条から第九十条の三までの規定を準用する。この場合において、第六条第四項中「同項第一号から第三号までに係るものにあつてはその受理した日から三十五日以内に、同項第四号に係るものにあつてはその受理した日から七日以内に」とあるのは、「その受理した日から七日以内に」と読み替えるものとする。(以下略)

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