Page 3230 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 建築設備フォーラムへ ┃ 会議室に戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼エアハンの再熱量の決め方 設備セミプロ太郎丸 17/1/17(火) 12:19 ┗Re:エアハンの再熱量の決め方 masa 17/1/18(水) 1:06 ┗Re:エアハンの再熱量の決め方 設備セミプロ太郎丸 17/1/18(水) 14:40 ┗Re:エアハンの再熱量の決め方 masa 17/1/18(水) 15:20 ┣Re:エアハンの再熱量の決め方 設備セミプロ太郎丸 17/1/20(金) 14:54 ┗Re:エアハンの再熱量の決め方 設備セミプロ太郎丸 17/1/20(金) 14:55 ┗Re:エアハンの再熱量の決め方 masa 17/1/20(金) 23:44 ┗Re:エアハンの再熱量の決め方 設備セミプロ太郎丸 17/1/24(火) 11:23 ┗Re:エアハンの再熱量の決め方 masa 17/1/25(水) 0:48 ┗Re:エアハンの再熱量の決め方 設備セミプロ太郎丸 17/1/25(水) 18:49 ┗Re:エアハンの再熱量の決め方 masa 17/1/27(金) 23:57 ┗Re:エアハンの再熱量の決め方 設備セミプロ太郎丸 17/1/31(火) 9:53 ─────────────────────────────────────── ■題名 : エアハンの再熱量の決め方 ■名前 : 設備セミプロ太郎丸 ■日付 : 17/1/17(火) 12:19 -------------------------------------------------------------------------
エアハンの再熱量の決め方が分かりません。 恒温恒湿の部屋で26℃50%でSHF0.97だとします。 26℃50%の点@からSHF0.97線上でRH95%に当てた点Aからどの位再熱をすれば目標値に達するのでしょうか? Aから@分丸ごと再熱すれば吹き出しは目標値になりますが内部負荷でダメになりますよね? だとしたらどのくらいが妥当なのでしょうか? 例えば再熱分を3℃くらいに仮定したとして、 最終的には内部負荷を考慮した成り行きということになるのでしょうか? ご教授をお願いします。 |
冷却コイルの95%RHから、顕熱比で室内条件まで状態線が引ける場合は、再熱は不要です。 |
回答ありがとうございます。 あくまで内部負荷による成り行きで目標値になるということですか? 追加で質問があるのですが、 SHFが0.7等で95%のところにあたらない場合 何度差を目標に再熱を決めれば良いのでしょうか? また本来はSHF0.7で95%にあたるところが必要冷却能力になると思うのですが 再熱をすることによりコイル吹出点がSHFで当たる点よりエンタルピーが小さくなり 冷却能力が必要冷却能力より減ってしまうと思うのですが問題ないのでしょうか? |
吹出口の空気状態点から、顕熱比の状態線で室内条件になるので、成り行きと言うか、内部負荷で室内条件になると言うことです。 室内条件と吹出口の乾球温度差で、送風量を決める事になります。(オールフレッシュの場合は、通常は装置露点温度一定制御で、負荷変動は風量制御で対応する事になります) 再熱が必要な場合は、コイルの95%RHにあたるまで顕熱比の状態線を上に平行に移動します。 コイルの95%RHと交差した点から、元の状態線まで、絶対湿度一定の線を引いて、交差した点が吹出口条件になります。 その温度差が再熱分となります。 吹出口からは、室内負荷の顕熱比の状態線にのるので、吹出温度差で送風量を決めれば、負荷処理能力に不足はありません。 再熱分は、室内負荷に足されるので、室内負荷の必要冷却能力より、冷却コイルの必要冷却能力は増える事になります。 |
分かりやすい説明ありがとうございます! もう少しだけ質問させてください。 コイル冷水を7-12℃としたとき、おおよそ何℃くらいを コイルのRH95%とすればよいのでしょうか? SHFの状態線を平行にどこまでもっていけば良いかが分からないです。 再熱してSHFの状態線に一回乗れば内部負荷で室内条件になるところがよく分からないのですが 例えば室内条件26℃50%としSHFを0.6とすればRH95%の点はおおよそ7℃くらいになるのですが 本来の冷房能力はここまで必要という考え方は間違っていますか? これが再熱をすることにより例えば12℃をコイル通過にしようとした場合 5℃分冷却能力が足らないということにはならないのでしょうか? 文字で伝えるのが難しいので添付ファイルを付けてみました 考え方がいまいち分かってないのでご教授いただけないでしょうか? |
添付ファイル |
顕熱比とは、湿り空気が状態変化する時に受け取る全熱量に対する顕熱の比率です。 受け取る熱量の顕熱比が一定の場合は、湿り空気は顕熱比一定線上で状態変化します。 室内負荷の顕熱比を算出すれば、吹出空気は、吹出点から室内負荷の顕熱比一定線上で状態変化します。 したがって、吹出空気状態は、必ず室内状態点から、室内負荷の顕熱比一定線上になければなりません。 室内状態点から、室内負荷の顕熱比一定線を飽和線に向かって引いた場合、飽和線と交わらない場合と、交わっても、室内状態の露点温度より極端に低い温度となってしまう場合があります。 この場合は、吹出口で結露が生じたり、極端なドラフトを感じる場合があります。 したがって、こういう場合は、コイル出口状態から再熱を行って、吹出温度を上げる事になります。 通常は、顕熱比一定線上で、許容される吹出温度(吹出温度差10〜12℃程度)を決めて、そこから絶対湿度一定線上で、95%RHとなる点を冷却コイル出口状態とします。 この場合の冷却コイル能力は、コイル入口状態とコイル出口状態の比エンタルピー差を、送風量(重量流量)に乗じたものとなります。 添付された空気線図の場合は、コイル入口状態が室内条件の場合(全循環冷房)で、外気導入が無いとしたら、@とAの比エンタルピー差に送風量(重量流量)を乗じたものとなります。 送風量は、室内顕熱負荷と吹出温度差から算出するので、仮に再熱しないでAの状態点で吹き出した場合は、送風温度差=26−11=15℃です。 再熱した場合は、Bなので、送風温度差=26−16.5=9.5℃です。 したがって、送風量は、15/9.5≒1.58倍、再熱した方が大きくなります。 よって、冷却コイル負荷は、再熱した場合は、1.58倍となります。 次に、顕熱比一定線上で、95%RHの点まで冷却した場合です。 コイル出口状態は、乾球温度7℃、比エンタルピー=21.9KJ/kgDAです。 室内状態点の比エンタルピー=52.9KJ/kgDAなので、先ほどのAの点の比エンタルピー=30.6KJ/kgDAの場合の比エンタルピー差=52.9−30.6=22.3KJ/kgDAと比較すると、@の場合の比エンタルピー差=52.9−21.9=31.0KJ/kgDAなので、冷却コイル能力としての送風量当たりの冷却負荷は、31.0/22.3≒1.39倍になります。 ただし、送風量は顕熱負荷で算出するので、Aのコイル出口での吹出温度差=15℃に対して、@のコイル出口の吹出温度差=26−7=19℃なので、15/19=0.79倍となります。 総合すると、送風量当たりの冷却負荷が1.39倍、送風量が0.79倍なので、冷却コイルの冷却能力は、1.39×0.79≒1.1倍となります。 同様に、再熱した場合のBの吹出温度差と比較すると、送風量は9.5/19=0.5倍です。 送風量当たりの冷却負荷は、1.39倍ですから、総合すると、0.5×1.39≒0.7倍の冷却コイル能力となります。 まとめると、再熱しないでSHF線を平行移動した吹出状態とした場合が最も冷却コイル能力は少なくなりますが、状態点上で26℃の点は、室内条件より相対湿度が高くなります。(55%RH程度) 再熱をした場合は、室内条件に達しますが、冷却コイル能力は1.58倍となり再熱コイルの加熱量が必要になります。 SHF線上でコイル出口95%RHの点で送風した場合は、冷却コイル能力は1.1倍となり、吹出口での結露とドラフトの危険がある事になります。 |
事細かく分かりやすい説明ありがとうございます。 もうひとつだけ疑問に思ったのですが 今までの話と少しずれるのですが 今までは外気の無い話だったのですが再熱をしない外調機を外気導入した場合 どのようになるのでしょうか? 例えば外調機を26℃の95%を吹出設定にした場合どのような線図になるのでしょうか? 通常の外気だと外気と室内条件を結んで風量の割合の点を負荷で見込めばいいと思うのですが 外調機ですと単純に無視していいものなのでしょうか? 95%の空気がミックスされるから湿度管理が難しいような気がして聞いてみました。 |
外調機の送風条件が、室内条件に達していない場合は、当然、そのまま吹き出せば、室内負荷のSHF線上を移動していく事になります。 ただ、送風温度が室内条件と同じですから、冷房は出来ません。 つまり、室内顕熱負荷を外調機の送風量で除して得られる、乾球温度差分、室温が上昇して、SHF一定線上の状態点になる事になります。 現実には、室内にパッケージエアコンなどの空調機があるので、室内の空調機の送風量と、外調機の送風量を比較して、空調機の送風量は室内条件、外調機の送風量は外調機の吹出し条件として、室内空調機の吸込状態を混合比から算出します。 室内機の吹出し条件は、室内負荷の顕熱比一定線上で、許容吹出温度差から、適当な温度を選定します。 その温度で、95%RHの点にならない場合は、前回の回答と同じく、再熱処理が必要になります。 室内の循環風量が充分にあり、外調機の送風量の割合が少ない場合は、室内での混合により、室内条件に速やかに到達しますが、外調機の送風量が多い場合は、室内の温湿度分布に偏りがおきますので、そのような場合は、外調機の吹出口を直接室内空調機のリターンに接続するなどの方法を取る事になります。 室内空調機の冷房能力は、外調機の吹出空気の除湿分を含む事になります。 計算上は、混合空気の室内空調機の吸込条件と吹出状態から、コイルの冷却能力を算出する事になります。 |
せっかく説明して頂いたのですがちょっとまちがってました 外調機は16℃の95%で直接エアハンに入れた場合に 外調機と室内のミックスポイントがどこになるかが知りたいです。 生外気なら添付の4と5の間で風量比でミックスポイントが決まると思うのですが 外調機の場合どこの点がミックスポイントになるかが分からないです。 添付ファイルは 1外調機吹出 2コイル吹出 3再熱 4室内条件 5外気条件です。 恒温恒湿にしようと考えたとき外調機でエアハンに入れると湿度が高すぎて 湿度管理が出来ないのでは?という心配から質問をしています。 何度も申し訳ありませんがよろしくお願いします。 |
基本的に考え方は、同じです。 混合点は、1と4の間の直線を、風量比で内分する点です。(ご存じだと思いますが、直線比としては、風量の多い方が少ない比の方になります) 還気は、必ず冷却装置の出口条件まで到達しますから、外調機の吹出条件が、冷却装置の吹出条件でも同じ事です。 特に支障は無いですよ。(混合しても、冷却装置の出口状態は変わらないです) |
いろいろすっきりしました! 長々と付き合っていただきありがとうございました! 勉強になりました! |
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━