Page 3451 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 建築設備フォーラムへ ┃ 会議室に戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼配管の種類と違いについて tomo810 18/10/23(火) 19:31 ┗Re:配管の種類と違いについて masa 18/10/24(水) 19:46 ┗Re:配管の種類と違いについて tomo810 18/10/25(木) 19:32 ┣Re:配管の種類と違いについて てんてん虫 18/10/25(木) 21:09 ┗Re:配管の種類と違いについて masa 18/10/27(土) 12:34 ┗Re:配管の種類と違いについて tomo810 18/10/29(月) 17:50 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 配管の種類と違いについて ■名前 : tomo810 ■日付 : 18/10/23(火) 19:31 -------------------------------------------------------------------------
建築設備の工事・保守・監理業務について3年の者です。 改めて公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)平成28年度版を読んでいて、配管の種類と違いについて曖昧な部分が多く、どなたかご教示いただければ幸いです。 水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管や水道用ポリエチレン二層管等、名称に「水道用」と付く配管は、それが付かない配管と何が異なっているのでしょうか?人体に悪影響を及ぼす成分の含有量が少ないということでしょうか?ちなみに標準仕様書上で、ポリブデン管はJIS K 6778のポリブデン管とJIS K 6792の水道用ポリブデン管両方とも給水に適合するように表記されています。この場合、「水道用」と付かなくても衛生器具への給水用にJIS K 6778のポリブデン管を使用してもいいのでしょうか? また、ステンレス鋼管で、配管用ステンレス鋼鋼管と一般配管用ステンレス鋼鋼管があるように、「一般」と付く配管はそれが付かない配管と何が異なっているのでしょうか? 長くなってしまい大変申訳ございませんが、ご回答よろしくお願いします。 |
まず、水道用ライニング鋼管は、日本水道協会の規格ですので、元々水道用に決めた規格です。 フランジ付きライニング鋼管は、日本水道鋼管協会の規格なので、こちらも水道用の規格となります。 JISの水道用鋼管は、配管用炭素鋼管より先に規格化されているので、こちらも水道用に定められた規格です。(水道用亜鉛メッキ鋼管は、溶融亜鉛メッキなので、耐食性は配管用炭素鋼管(白)より優れています) 水道用ポリブテン管は、JIS K6778_2016に統合される事になったので、現在は区別はありません。(旧規格も当面使用可能なので、仕様書には残っています) ステンレス鋼管の一般と配管用の区別は、肉厚の違いです。 配管用の場合は、ねじ接合が可能な肉厚であり、一般用は薄肉なので、基本的にねじ接合はできません。(一般用ステンレス鋼管専用のメカニカル継手があります) 建築設備配管としては、水道用でも、通常品でも水道法には適合していますので、使用可能です。 水道用と言う名称の場合は、水道事業者が耐食性、耐圧などから、水道配水管として、採用できる規格を定めたと言う事です。 |
早速のご回答ありがとうございました。大変分かり易い説明で頭の中が整理できました。 もう1点漠然とした疑問点があるのですが、標準仕様書の中で用途が給水にも使用できる表記になっている配管種として 〇塩ビライニング鋼管 〇ポリ粉体鋼管 〇ステンレス鋼管 〇鋳鉄管 〇銅管 〇被覆銅管 〇保温付被覆銅管 〇ビニル管 〇ポリエチレン管 〇架橋ポリエチレン管 〇ポリブデン管 以上の11種類あると思いますが、使い分けがさっぱりわかりません。各配管には長所と短所があり、状況に応じて使い分けをしなければいけないとは思いますが、ざっくりと各々の配管の使い分け方等があればご教示下さい。 以上、ご回答いただければ幸いです。 |
ざっくり言うと建築主や設計者の好みで選ぶものだと思いますが、 鉄管は割れるのが嫌なところ、 樹脂管は錆びるのがいやな時、かと。 よく見るのは、全部樹脂か、主だった所だけ鉄で全部樹脂。地中は鉄。 極端な話だと給水は全部ステンレスと決めている建築主もいらっしゃるかもしれません。 業界5年目ですが投稿させて頂きました。雑な書き込みで申し訳ありません。 |
公共建築工事と民間工事で異なりますが、公共建築工事の場合は、使用可能な管材は特記仕様書に全て記載する事になっています。 大きくは、以下のグループで記載します。 ・硬質ポリ塩化ビニールライニング鋼管 SGP−VA→一般配管 ・ポリエチレン粉体ライニング鋼管 SGP−PA→一般配管 ・硬質ポリ塩化ビニールライニング鋼管 SGP-VB→一般配管(長寿命) ・ポリエチレン粉体ライニング鋼管 SGP-PB→一般配管(長寿命) ・硬質ポリ塩化ビニールライニング鋼管 SGP-VD→埋設配管 ・ポリエチレン粉体ライニング鋼管 SGP-PD→埋設配管 ・一般配管用ステンレス鋼管 SUS→一般配管 ・水道用ステンレス鋼管 SSP-SUS→水道取付管 ・水道用波状ステンレス鋼管 CSST-SUS→水道取付管 ・ダクタイル鋳鉄管 DIP→水道取付管75mm以上 ・水道用ポリエチレン管 PP→水道取付管50mm以下 ・水道配水用ポリエチレン管 PE→水道取付管 ・硬質ポリ塩化ビニール管(VP)→一般配管・埋設管 ・耐衝撃性硬質ポリ塩化ビニール管(HIVP)→一般配管・埋設管 ・耐熱性硬質ポリ塩化ビニール管(HTVP)→一般配管・給湯管 ・架橋ポリエチレン管 PEX→住宅用屋内配管(給水・給湯) ・ポリブテン管 PB→住宅用屋内配管(給水・給湯) ・銅管 CP→給水・給湯一般配管 ・被覆銅管→給水・給湯一般配管(断熱) ・保温付銅管→給水・給湯一般配管(高断熱) 特記仕様書の記載例 給水管 屋内一般 ・硬質ポリ塩化ビニールライニング鋼管(SGP-VA) ・水道用ポリエチレン粉体ライニング鋼管(SGP-PA) ・一般配管用ステンレス鋼管(SUS) 住戸内配管 ・架橋ポリエチレン管(PEX)、・ポリブテン管(PB) 埋設配管 ・硬質ポリ塩化ビニールライニング鋼管(SGP-VD) ・水道用ポリエチレン粉体ライニング鋼管(SGP-PD) ・水道用ステンレス鋼管(SUS) 水道取付管 ・ダクタイル鋳鉄管(DIP) ・水道配水用ポリエチレン管(PE) 水道用ポリエチレン管(PP) 一般的には、強度・耐火性を要求される場合は、鋼管類(SGP、SUS)、強度・耐火性を要求されない場合は、樹脂管を使用します。 水道取付管に関しては、水道事業者の指定管材となりますが、50mm以上の場合は、水道本管の管材に割込接続となるので、水道事業者に接続可能な管材を確認する必要があります。 埋設管に関しては、耐震性・可とう性を要求される場合は、樹脂管が採用されます。 住戸内は、床ころがしなどの場合は、架橋ポリエチレン管・ポリブテン管のさや管工法が使用される場合が多いです。 |
大変詳しいご説明ありがとうございました。 耐火性能や耐震性等を考慮しての管種選定になるのですね。とても良く分かりました。ありがとうございました。 今後ともよろしくお願いいたします。 |
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