Page 3472 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 建築設備フォーラムへ ┃ 会議室に戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼冷水設備に設ける密閉式クッションタンクの計画 juroku 18/12/20(木) 11:18 ┣Re:冷水設備に設ける密閉式クッションタンクの計画 kote 18/12/20(木) 19:00 ┃ ┗Re:冷水設備に設ける密閉式クッションタンクの計画 juroku 18/12/21(金) 16:49 ┃ ┣Re:冷水設備に設ける密閉式クッションタンクの計画 kote 18/12/21(金) 20:51 ┃ ┗Re:冷水設備に設ける密閉式クッションタンクの計画 kote 18/12/21(金) 21:04 ┗Re:冷水設備に設ける密閉式クッションタンクの計画 masa 18/12/20(木) 22:14 ┗Re:冷水設備に設ける密閉式クッションタンクの計画 juroku 18/12/21(金) 16:50 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 冷水設備に設ける密閉式クッションタンクの計画 ■名前 : juroku ■日付 : 18/12/20(木) 11:18 -------------------------------------------------------------------------
はじめまして、地方で設備関係の設計、施工管理を行っている jurokuと申します。 現在冷専のチラー冷水設備を計画しており、 開放型クッションタンクを選定、顧客と打ち合わせをしたところ、 密閉型にしてほしいと言われました。 密閉型での計画はこれまでしたことがなく、、、 過去ログをいろいろと確認させて頂いたのですが、 密閉型だと温水使用がない場合でも膨張タンクが必要なのでしょうか。 基本的に温水関係の設計をしたことがなく、膨張タンクについても初めて調べています。 システム全体の水量は約1.8m3、基本的に7℃程度の仕様になると思います。 詳しい方が入らっしゃればご教授頂ければと思います。 よろしくお願い致します。 |
まず、膨張タンクは開放式であれ、密閉式であれ、必要です。最低温度と最高温度を想定しましょう。 冷水設備であれば、屋内であっても、系全体がチラーの設定温度になることはあるでしょう。あるいは寒冷地で屋外に露出した配管なら、長期停止時に外気温並みまで下がることは想定すべきでしょう。 同様に夏期にチラーが故障したり、何らかの事情で長期停止があれば環境の温度まで水温が上昇することは想像できます。あるいは、夏期に竣工する物件ならその時の水温も配慮すべきでしょう。 系内の保有水量は把握されているようなので、設計方法はここで説明するより、日立金属やホーコスのカタログまたはホームページを参照してみてください。 膨張量の検討も必要ですが、補給水の接続位置での水圧、許容される系内の最高水圧の検討も必要です。どちらの検討についても解説されています。また、配管の最も高い位置で、水圧が5mAq程度確保できないとエア抜きができませんので、高架水槽方式であれば、高架水槽が配管より5m以上高い位置にある必要がります。 あと、一般給水を補給水とするならば、確実な逆流防止対策が必要になります。(いつもは給水側での対策をお願いしていたので、その点については詳しくありません。) 開放式タンクであれば、ボールタップの吐水口空間を確保することで対策できるので安心ですが、密閉式では吐水口空間の概念がないので逆流防止対策も重要になります。 |
kote様 御返信ありがとうございます。 密閉式の場合は必ず膨張水を吸収するものが必要なのですね。 開放式しかやったことがないもので・・・ 先方からは給水ポンプは付けず、ブラインを使用しようと考えられているようです。 とりあえず系統図を作成してメーカーに投げてみたいと思います。 |
masaさんが書かれたように、密閉式膨張タンクの隔膜にはゴムのような伸縮性がある化合物が使われますので、ブラインならば隔膜とブラインの相性も照会すべきですね。 それと、初期のブラインの注入方法の検討も難しそうです。当然圧力を掛けて注入しなければなりません。 ポンプも常時、水が滴るグランドパッキン型ではなく、正常時は流体が漏れないメカニカルシール型のものが必要になります。(ただし、シールが摩耗した時には結構な量のブラインが噴出しますのでご注意ください。) 客先が開放式を嫌がるのは、タンク内の冷えたブラインの表面で空気中の水分が凝縮して、ブラインの濃度が薄くなるのを心配したと考えています。 開放式でも冷えたブラインがタンクに流れ込まないよう膨張管に容量を持たせる手や、ドライエアを少量ずつタンクの開放空間に流し込んで凝縮を防止する手もありますし、ブラインの注入も容易です。ボールタップもないので、クロスコンタミネーションの心配もありません。説得できるなら開放式をお勧めします。 |
書き忘れました。メカニカルシール型ポンプが使えるのは、ブラインが0℃超の場合です。0℃以下ならシャフトの凍結の心配があるので、シャフトが露出しないキャンド型が必要です。 シャフトにアルコールを滴下させて、アルコール蒸気でシャフトを包んで凍結させない方法(クエンチング)もありますが、アルコールなので爆発の対策が必要です。 |
密閉式と開放式に関わらず、配管内の水温変動がある場合は、必ず水の膨張・収縮がおきます。 開放式の場合は、特に膨張タンクと呼ばなくても、配管内の水があふれたり、少なくなった時の水受があるはずです。 これが、クッションタンクの場合もありますし、膨張タンクと呼ばれる場合があります。 したがって、開放式の場合は、必ず膨張タンクの役割をするタンクがある事になります。(これらは、通常は補給水タンクも兼ねます) 密閉式配管の場合は、補給水タンクや、自動補給水装置を設けない場合もありますので、配管内の水の容積変動を吸収する装置が必要になります。 これが、密閉式膨張タンクとなります。 通常は、ダイヤフラムやプラダなどを使用して、加圧空気と配管内の水が接しない構造のものを使用し、直接空気で加圧するタイプは使用しません。(直接空気で加圧する大型圧力タンクは、給水などでは使用されていましたが、加圧空気が水に溶け込む事による、空気容積の減少が、圧力タンクの機能を阻害するので、インバーターポンプなどの、変流量ポンプの普及により、最近は使用例は少なくなっています) 密閉式圧力タンクは、設置高さや、冷水ポンプに対する設置位置により、最低圧力と最高圧力が異なるので、高さや位置関係がわかる系統図、冷水ポンプ揚程、自動補給水とする場合は、給水圧力などの仕様を提示して、メーカーに選定してもらえば良いでしょう。(必要なデーターは、メーカーから提示されます) |
masa様 わかりやすいご説明ありがとうございます。 開放式しかやったことがないもので、 正直膨張や収縮のことを考慮したことがありませんでした。 先方からは給水ポンプは付けず、ブラインを使用しようと考えられているようです。 とりあえず系統図を作成してメーカーに投げてみたいと思います。 |
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