Page 3738 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 建築設備フォーラムへ ┃ 会議室に戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼施設のブレーカーについて 片鼻がいつも詰まってる 20/12/6(日) 13:58 ┣Re:施設のブレーカーについて デンスイ 20/12/6(日) 17:43 ┃ ┗Re:施設のブレーカーについて 片鼻がいつも詰まってる 20/12/11(金) 8:38 ┣Re:施設のブレーカーについて きりん 20/12/7(月) 7:23 ┃ ┗Re:施設のブレーカーについて 片鼻がいつも詰まってる 20/12/11(金) 8:48 ┃ ┗Re:施設のブレーカーについて きりん 20/12/12(土) 7:53 ┃ ┣Re:施設のブレーカーについて 銀河 20/12/12(土) 13:30 ┃ ┃ ┗Re:施設のブレーカーについて 片鼻がいつも詰まってる 20/12/13(日) 4:47 ┃ ┃ ┗Re:施設のブレーカーについて 銀河 20/12/13(日) 9:02 ┃ ┃ ┗Re:施設のブレーカーについて 片鼻がいつも詰まってる 20/12/13(日) 15:33 ┃ ┗Re:施設のブレーカーについて 片鼻がいつも詰まってる 20/12/13(日) 4:22 ┃ ┗Re:施設のブレーカーについて きりん 20/12/14(月) 7:31 ┃ ┗Re:施設のブレーカーについて 銀河 20/12/14(月) 9:00 ┃ ┣Re:施設のブレーカーについて きりん 20/12/14(月) 17:17 ┃ ┃ ┗Re:施設のブレーカーについて 片鼻がいつも詰まってる 20/12/14(月) 22:41 ┃ ┗Re:施設のブレーカーについて 片鼻がいつも詰まってる 20/12/14(月) 22:14 ┣Re:施設のブレーカーについて 銀河 20/12/8(火) 13:50 ┃ ┣Re:施設のブレーカーについて デンスイ 20/12/8(火) 17:14 ┃ ┃ ┗Re:施設のブレーカーについて きりん 20/12/10(木) 8:11 ┃ ┗Re:施設のブレーカーについて 片鼻がいつも詰まってる 20/12/11(金) 9:25 ┃ ┗Re:施設のブレーカーについて 銀河 20/12/11(金) 10:06 ┃ ┗Re:施設のブレーカーについて 銀河 20/12/11(金) 11:06 ┃ ┗Re:施設のブレーカーについて 片鼻がいつも詰まってる 20/12/13(日) 3:49 ┗Re:施設のブレーカーについて 管理人(Yoh) 20/12/10(木) 11:49 ┗Re:施設のブレーカーについて 片鼻がいつも詰まってる 20/12/11(金) 9:29 ┗Re:施設のブレーカーについて 管理人(Yoh) 20/12/14(月) 10:07 ┗Re:施設のブレーカーについて 片鼻がいつも詰まってる 20/12/14(月) 22:16 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 施設のブレーカーについて ■名前 : 片鼻がいつも詰まってる ■日付 : 20/12/6(日) 13:58 -------------------------------------------------------------------------
動力機器を接続するための容量50Aのケースブレーカーがあるのですが、「そのケースブレーカーは接続する動力機器に対して、容量が大きすぎるから30Aのブレーカーに代えてくれ」と業者に言われました。 単独で接続する動力機器に対して、ブレーカー容量が大きいと何が問題になるのでしょうか? |
機器は何が接続されているのでしょうか? 小さくした場合、モーター負荷だと始動電流で トリップしたりしませんか? |
回答ありがとうございます。 すいません、現地になかなか行く機会がなく、昨日現地で確認しに行ったので返事が遅れてしまいました。 クボタの精米機(所要動力2.2kw)が付いていました。 結局50ATのケースブレーカーの二次側に30ATのケースブレーカーが取り付けられており、問題なく稼働していました。 |
デンスイさんがおしゃられる通り、何が接続されているかによりますが。 接続されている物自体に保護装置がありますので、余程のことがない限り問題はないと思うのですが。昔エアコンの電磁開閉器が溶着して過電流が流れて機器自体の保護装置は働いているのですが、溶着ですので手元のブレーカーで落ちずに配線が焼けているのを見たことがありました。結局動力の一番元のブレーカーが飛んで大騒ぎになっていたような記憶があります。 |
>デンスイさんがおしゃられる通り、何が接続されているかによりますが。 回答ありがとうございます。 返事が遅れてしまいすいません、上記デンスイさんに回答したとおり、 クボタの精米機(所要動力2.2kw)が付いていました。 結局50ATのケースブレーカーの二次側に30ATのケースブレーカーが取り付けられており、問題なく稼働していました。 >接続されている物自体に保護装置がありますので、余程のことがない限り問題はないと思うのですが。昔エアコンの電磁開閉器が溶着して過電流が流れて機器自体の保護装置は働いているのですが、溶着ですので手元のブレーカーで落ちずに配線が焼けているのを見たことがありました。結局動力の一番元のブレーカーが飛んで大騒ぎになっていたような記憶があります。 私も、そのまま接続してしまって問題ないと思っていましたが、現場では追加工事で対応したようです。 そういったこともあんですね。 機器自体の保護装置が働いた段階で、そこに電気が流れなくなるわけではないんですかね? |
そういったこともあんですね。 機器自体の保護装置が働いた段階で、そこに電気が流れなくなるわけではないんですかね? 電磁開閉器は接点の開閉を行うものですが、保護装置(過電流継電器)が働くと開閉動作に必要な電磁コイルに通電されなくなり、負荷側に電気は流れなくなるはずです。 ところが、開閉接点に過大な電流が流れたり摩耗したりした場合電磁コイルの通電の有無にかかわらず常時接点がつながった状態になります。この事を溶着すると言います。 |
必ずしも電磁開閉器より下流側で事故が起きるわけではありません。 一番多い事象は、装置の負荷が過大になって、電動機に過負荷電流が 流れることです。 この場合は過負荷継電器とか過電流継電器が検出し、 電磁接触器を開放します。この場合は電磁開閉器の下流でしかおきません。 深刻なのは負荷への電線(ケーブルかも)がMCCBから電磁開閉器の間で 短絡事故を起こすことです。もちろん電磁開閉器の下流でも同じように 短絡事故は起きまづ。起きる原因は電線がフオークリフトなどで ひっかけられたとか、誤って生きている電線をペンチなどで切ってしまうときに 短絡しゅると、電線がなにかに巻き込まれるとか、つぶされるとか・・・ ありとあらゆる考えられる事故が起きます。電線管に入れて保護していても 起きるときは起きます。 そのときMCCBが数千Aの短絡電流を電線が焼損する前に 遮断します。(設計や施工が正しければですが・・) 電磁開閉器の下流で短絡が起きると電磁開閉器は焼損するでしょう。 接点が溶着する程度ではすまないことがままあります。 真っ黒になって開閉器の半分は吹き飛んでいるなんてことがあります。 MCCBの責務は短絡電流から電路を守ることです。内部機構はうまくできていて、 短絡電流以外でもトリップ値の数倍の電流を時限で切断する機能もあります。 電源の変圧器に近いほど、短絡電流が大きくなるので、MCCBの遮断できる 性能も考えなければなりません。 一般的には変圧器から遠ければ5KAを遮断できればよいように思います。 経済的な設計では2.5kAの遮断電流の製品が選ばれます。 これは盤の中に主幹のMCCBが有って、その下位で使うときに、主幹と 協調して短絡電流を遮断する ように考えてあるからです。 上位に性能のよいMCCBが有れば経済的な選択もできるということです。 過負荷継電器は負荷の保護がもくてきです。 MCCBは電路の保護が目的です。 |
>必ずしも電磁開閉器より下流側で事故が起きるわけではありません。 >一番多い事象は、装置の負荷が過大になって、電動機に過負荷電流が >流れることです。 >この場合は過負荷継電器とか過電流継電器が検出し、 >電磁接触器を開放します。この場合は電磁開閉器の下流でしかおきません。 > >深刻なのは負荷への電線(ケーブルかも)がMCCBから電磁開閉器の間で >短絡事故を起こすことです。もちろん電磁開閉器の下流でも同じように >短絡事故は起きまづ。起きる原因は電線がフオークリフトなどで >ひっかけられたとか、誤って生きている電線をペンチなどで切ってしまうときに >短絡しゅると、電線がなにかに巻き込まれるとか、つぶされるとか・・・ >ありとあらゆる考えられる事故が起きます。電線管に入れて保護していても >起きるときは起きます。 確かに、言われてみると短絡事故になりそうな要因はたくさんありますね。 起きてしまう可能性はあると想定していかないといけないですね。 >一般的には変圧器から遠ければ5KAを遮断できればよいように思います。 >経済的な設計では2.5kAの遮断電流の製品が選ばれます。 >これは盤の中に主幹のMCCBが有って、その下位で使うときに、主幹と >協調して短絡電流を遮断する ように考えてあるからです。 >上位に性能のよいMCCBが有れば経済的な選択もできるということです。 すいません、ここがよくわからなくて… 5kAとか2.5kAってめちゃくちゃ大きい電流ですよね? 2.5kAの遮断電流の製品とは? >過負荷継電器は負荷の保護がもくてきです。 >MCCBは電路の保護が目的です。 これが一番シンプルで理解しやすい言葉でした。 ありがとうございます。 |
>5kAとか2.5kAってめちゃくちゃ大きい電流ですよね? >2.5kAの遮断電流の製品とは? 短絡時の電流としては数キロAはめちゃめちゃ大きい電流ではありません。 電路の短絡事故の場合、電源の変圧器の容量と短絡点までの電線の抵抗で 短絡電流が推定されます。 この短絡電流は変圧器が大きいほど、電路の抵抗が小さいほど大きくなります。 例えば200Vの100kVAの変圧器では3.5Sqの電線では、8mほどのところで3000A(3kA)が流れると推定されます。 そうすると、ここに設置するMCCBは3kAを遮断できる製品を選択しなければなりません。 もし遮断容量が不足したばあい、電線は焼損し、再投入には耐えません。 しかもMCCBは破壊するでしょう。 ここには5kA遮断できる製品を選択しなければ、設備のゼロ投資になります。 お金をかけてMCCBを設置して、電線を敷設したのに、事故時に約に立たないわけです。 例えば三菱電機のMCCBですと、一番経済的な製品は2.5kAのモノがあります。 だいたいこれが最低ランクです。 1.5kAのモノもありますが、用途が限定です。住宅用とかです。 その上は5kA、その上は7.5kA とシリーズ化されています。 参考にすべき「内線規程」では変圧器の容量とMCCBの定格電流により、遮断容量を決めています。 バンク容量100kVA以下の変圧器から供給される電路で、定格電流30A以下のものは1500A、 30Aを超えるもの2500Aとなっています。 バンク容量100kVA超過300kVA以下の変圧器から供給される電路では、 30A以下のものは2500A、30Aを超えるものは5000Aとなっています。 MCCBでは200V級ではいちばん経済的な製品で2.5kAのモノが主流です。 盤の場合、主幹に遮断容量の大きいMCCBがあれば協調を勘案して 分岐には2.5kAの製品を選択することが多いです。 (ちゃんと計算した上でのことですが) 変圧器から遠くて電線が細い場合はだいたい2.5kAで足りるようですが、 計算してから選びます。 MCCBを選択する場合には電線に対して遮断容量が不足していないことを 確認するのが絶対条件です。 電動機の容量や起動特性だけで選択するのは間違いです。 この掲示板は設備屋さんの掲示板なので、これ以上の説明は電気が専門の 計盤で説明を求めた方が、より詳しい説明が得られるでしょう・ ちなみに私(銀河)は電気屋(盤屋)でした。 (半世紀ほど盤の設計や電気工事をしていましたが定年で引退しました) 1級電気設備施工管理者、1級管工事施工管理者を取得していますので、 電気と設備の経験があります。 電気が専門でない技術者に、すこしでもお役に立てばと思い、 電気にかんする質問にはお答えしようと思います。 ミスタイプや誤字・脱字があったら年寄りですのでご容赦ください。 |
銀河さん本当にわかりやすく説明して頂きありがとうございます。 遮断容量の件は、回答を見たあと、また自分で調べてある程度理解することができました。 私が勉強不足なところがあり、また理解が遅いため、次々と質問をしてしまい、申し訳ありませんでした。 ここでいろいろ勉強させて頂きました。 私、現在設計事務所に所属しており、主に設備全般の監理をしております。 設備設計図を一から描き上げることがあまりなく、協力設計事務所から上がってきた図面をチェック(主に設備配置、使用器具の確認等)し、現場で図面通りになっているかということを業務としています。 なので、細かい専門的なところになってくると、知識不足が露呈してしまいます。 私も一級電気施工管理技士の資格を取得していますが、銀河さんと比べるとあまりの知識不足に、恥ずかしくなってしまいます(笑) 建築設備士の資格取得のために、現在勉強をしているところなので、資格のための勉強だけでなく、ちゃんと本質的な勉強もしていこうと思いました。 また、設備の事でわからないことがあればここで質問させて頂くと思います。 本当にありがとうございました。 |
>電磁開閉器は接点の開閉を行うものですが、保護装置(過電流継電器)が働くと開閉動作に必要な電磁コイルに通電されなくなり、負荷側に電気は流れなくなるはずです。 > >ところが、開閉接点に過大な電流が流れたり摩耗したりした場合電磁コイルの通電の有無にかかわらず常時接点がつながった状態になります。この事を溶着すると言います。 返信が遅くなってしまいすいません。 溶着の意味を理解しておりませんでした。 教えて頂きありがとうございます。 確かにそうなってしまうと、ブレーカーのトリップ値より、かなり小さい許容電流の電線を使ってしまったら、ブレーカーが落ちる前に電線が焼けてしまいますね。 |
片鼻がいつも詰まってる 様 銀河様とのやりとりを拝読して本当に勉強になりました。 銀河様 定年などなさらずに、現場にて私たち後輩に、ご指導、ご教授くださいませ。 |
定年して、ゆうゆう暮らしています。 記事を投稿したあと読みなおすと、技術的な間違いはないと思いますが、 誤字やミスタイプがあり、冷や汗ものです。 技術革新が進み、材料や機器の性能が上がり、電気工事や盤の業界も進歩しました。 しかし、物理法則は変わりません。電線の温度への耐性も大きくは 変わりません。よって基礎的なこと、根本的なことを押さえておけば、 この業界で生きていくうえで自分を助けてくれるでしょう。 私が思うには基礎的なことのうちには、 ①電線の被覆は高温に弱い。60℃を超えてはいけない。 ②機器の本来の目的は何かを押さえる。過電流継電器、MCCB,ELCBなどの 性能は何を求めているかを考える。 ③負荷はほとんどが電動機です。電動機の起動特性を理解する。 起動特性を理解すれば関連機器の性能が理解できる。 ④電気に関する物理法則を理解する。この施工は物理的に正しいか考える。 物理法則にはだれも逆らえない。お金でも解決しない。 ローマ法王でも従わねばならない。 ⑤関連法規や業界の規格、技術基準をを熟知する。 仕事は、納期、金額、出来栄えの三要素を考える。 納期に間に合わなければ設備として用をなさない。遅い仕事なら誰でもできる。 予算に入らなければ仕事として食っていけない。 出来栄えが悪ければ次から仕事がこない。 このようなことを半世紀の仕事で感じました。 いくら技術が進み、コンピュータに支援されたとしても、 経験は自分で仕事をこなさないとえられません。 その疑似体験を先輩の失敗談やアドバイスから身につけましょう。 ジジイがくどくど書いてごめんなさいね。読み飛ばしてください。 |
諸先輩が道を照らしていただける事、本当に有り難いです。 50代そこそこの私ですが、まだまだハナタレです。 近くに先輩もいないので、ネットを利用して少しでもレベルアップできるように努力中です。 |
>諸先輩が道を照らしていただける事、本当に有り難いです。 同感です。 私からすると、きりんさんも十分な知識をお持ちの方だと思いますよ。 私も少しでも成長出来よう努力していこうと思います。 |
>私が思うには基礎的なことのうちには、 >①電線の被覆は高温に弱い。60℃を超えてはいけない。 >②機器の本来の目的は何かを押さえる。過電流継電器、MCCB,ELCBなどの >性能は何を求めているかを考える。 >③負荷はほとんどが電動機です。電動機の起動特性を理解する。 >起動特性を理解すれば関連機器の性能が理解できる。 >④電気に関する物理法則を理解する。この施工は物理的に正しいか考える。 >物理法則にはだれも逆らえない。お金でも解決しない。 >ローマ法王でも従わねばならない。 >⑤関連法規や業界の規格、技術基準をを熟知する。 ありがとうございます! これを見ると、私はあまり考えずに図面を見てるなと考えされられます。 経験から補えることもあるとは思いますが、時間がある時は、なぜこうなってるんだろうとか、いろんなことを確認しながら、考えていかないと成長が遅くなるんだろうなと感じました。 そう言った意味では、疑問をもってここに投稿したことで、素晴らしい先輩方に出会えて、ちょっと成長出来たなと思います。 >仕事は、納期、金額、出来栄えの三要素を考える。 >納期に間に合わなければ設備として用をなさない。遅い仕事なら誰でもできる。 >予算に入らなければ仕事として食っていけない。 >出来栄えが悪ければ次から仕事がこない。 まさにそうですね。 私もしっかり心掛けていきたいです。 >ジジイがくどくど書いてごめんなさいね。読み飛ばしてください。 いえいえ、銀河さんが経験で得たことや、重要だと思えることを伝えて頂くことで、成長出来る人がたくさんいると思います。少なくとも私は成長出来ました。ありがとうございます。 |
「動力機器」が200Vの三相の電動機負荷で直入で起動できると仮定します。 30Aにしてほしいという要求はトリップ値のことだと推定します。 200Vの三相誘導電動機で直入起動ならば30Aの適応は3.7kwだと思われます。 保護のMCCBから電線長でせいぜい数m以内と仮定します。 この場合は電線サイズがIV換算でで3.5Sqが 常識的な選択です。 これに50Aトリップが保護になっていた場合、3.5Sqの短絡電流の保護は 厳しいです。 50Aトリップだと8Sqは保護できるが、 5.5Sqが保護できるか微妙なところです。 メーカー資料では5.5Sq保護できる領域ですが、5.5Sq以下では安全を見て ダメだという盤メーカーもあります。 よって、電線の短絡保護の観点から30Aの要求があれば電線サイズを確認して、 50Aから30Aにするのは正しい判断だと思います。 施工上の問題ですが、現状の50Aと同じフレームの30ATを用意すれば 取付変更もなく、一次側の電線サイズもそのままでよいと思います。 50Aの下位にBOXを設けて直列に30Aを設ける手もあります。 まず、電線の種類とサイズと電線長を確認しましょう。 それと負荷の種類と容量の確認は必須です。 また動力負荷の保護は過電流保護が必須ですので、客先側に 電磁開閉器などの過電流保護がされているかも要確認です。 |
流石のご回答に敬服するばかりです。 質問者になりかわり御礼申し上げます。 |
私も同感です。 |
回答ありがとうございます。 返事が遅れてしまいすいません。 上記で回答したとおり、動力機器はクボタの精米機(所要動力2.2kw)が付いていました。 銀河さんが回答して頂いたように、現場では50ATのケースブレーカーの二次側に30ATのケースブレーカーが取り付けられており、問題なく稼働していました。 勉強不足で、わからないところがあるのですが、50ATのケースブレーカーの二次側に3.5sqの電線で動力機器が接続されている場合、動力機器で不具合があって、異常な電流が流れたときに、50TAではトリップが起きず、3.5sqの電線が焼けてしまう可能性があるという考えで宜しいんでしょうか? 機器自体に保護装置(過電流保護装置など)が付いていた場合は保護装置が働いた段階で、電流が流れなくなると考えれば、50ATのケースブレーカーに3.5sqの電線で動力機器を接続していいということにはなりませんか? |
>勉強不足で、わからないところがあるのですが、50ATのケースブレーカーの >二次側に3.5sqの電線で動力機器が接続されている場合、 >動力機器で不具合があって、異常な電流が流れたときに >50TAではトリップが起きず、3.5sqの電線が焼けてしまう >可能性があるという考えで宜しいんでしょうか? 動力負荷に不具合が起きて・・・という表現は正確ではないので、 私の解釈を述べます。不具合の状態ですが、負荷が重すぎて電動機が 過負荷状態になり、電流値がジワジワと増えた場合は、過電流保護装置 (一般には電磁開閉器のサーマルスイッチ)が動作し、電磁接触器を開放して 負荷への電流を遮断します。この電流値は、せいぜい全負荷電流の 数倍以内です。三相の200V 2.2kWでは全負荷電流は10A以下なので、 12A程度が数分間続くと、サーマルのバイメタルが温まりスイッチを 動かします。そのスイッチで電磁接触器を開放します。 たとえばIVの3.5Sqの許容電流は周囲温度が40℃ならば余裕を見て25A程度は 連続して流して問題になりません。 この過負荷電流は3.5Sqの電線の電流容量からすれば、まだ問題にならないうちに、 電流を遮断して電線を損傷から守れます。このくらいの電流値なら電動機も焼損する前に保護できるかもしれません。そのために電磁開閉器を用いています。 >機器自体に保護装置(過電流保護装置など)が付いていた場合は保護装置が働いた >段階で、電流が流れなくなると考えれば、50ATのケースブレーカーに >3.5sqの電線で動力機器を接続していいということにはなりませんか? MCCBは電路(≒電線)を守る機器で、動力負荷(電動機)を守るものではありません。 電動機を守るのは電磁開閉器などの過負荷保護装置です。 MCCBは電路が短絡などで数千A程度の電流が流れた場合に電線が焼損するのを 防ぐ機器です。過負荷の電流から電線を守るためではありません。 短絡電流は電源の変圧器の容量や電線の長さ、太さで大体が決まります。 3.5Sqの電線を短絡電流から守るには50AのMCCBの遮断特性では焼損から守れないのです。 もっと早く小さい短絡電流のうちに遮断できるような特性のMCCBを用意する必要があります。 50ATのMCCBで守れる電線は最低でも5.5Sqで、できれば8Sqでなければなりません。 これはMCCBの遮断特性からくるもので、短絡電流から保護すべき電線サイズに合わせて MCCBのフレームやトリップ値を選定します。 短絡電流と過負荷電流は性質が違うものです。過負荷電流には電磁開閉器で対応し、 電動機を守ります。短絡電流のような数千Aの事故電流にはMCCBの遮断特性で電路守ります。 MCCBの中には過負荷保護もできるモータブレーカーもあります。 電動機の容量に見合ったものを選びます。 |
自分で書いて、どうも意を尽くしていない気がして補足をしたいです。 そそもそもMCCBは負荷を保護する機器ではない。電路を保護するのが 目的の機器です。これを誤ると、過負荷保護装置が働けば電流が流れなくなるので、 50ATのMCCBに3.5Sqを接続してもよいのではないかと、思いたくなるのでしょう。 しかし、電路には短絡事故が起きる可能性があります。 短絡事故の場合は負荷電流とは比べ物にならない電流が流れます。 この大電流で電線の絶縁被覆が溶けて電路は使い物にならなくなるし、 ジュール熱で、他の電線や建物を焼くかもしれません。 ですから、短絡電流から電路を守らなくてはなりません。 電線の被覆は非常に熱に弱く、短い時間で短絡電流を遮断しないと 再投入に使えなくなります。 よって、電線の被覆の熱性能とMCCBには短絡電流から電線を守れる特性曲線から トリップ値が決まっています。 このトリップ値で保護できる電線サイズが決まります。 MCCBのトリップ値は負荷の過負荷電流よりも短絡電流の遮断に 重きをおいた設定になっています。 あくまで、MCCBは電路の保護が目的で、その特性から短絡電流から 守れる電線のサイズが決まります。よって、大きいトリップ値に 細い電線を接続してはいけません。 ちなみに30Aでは3.5Sq以上の電線が守れます。 50Aでは5.5 できれば8Sq以上が守れます。 75Aでは14Sq できれば22Sq以上が 守れる選定です。 どうも狭い記事スペースにシコシュコ書いていると、 意を尽くせません。もっと詳しく書きたいけど、このくらいにします。 わかりますか? |
返信が遅くなってしまいすいません。 何となくですが、理解できた気がします。 「MCCBは負荷を保護する機器ではない。電路を保護するのが目的の機器です」というのが、ストンときた感じです。 細かく説明して頂き本当にありがとうございます。 とても勉強になりました。 |
> 片鼻がいつも詰まってる さん レスがついていますので、 確認していれば、返信のレスをお願いします。 (返信が無いと、読んでくれたのかどうか分かりませんので・・・ |
すいません、接続されている機器の確認をしてから返信レスをしようと思っていました。 その旨をレスしておけば良かったです。 以後気をつけます。 |
全文の引用は禁止です。 もう一度「利用時のルール」をご確認ください。 |
>全文の引用は禁止です。 度々すいません。 ルールの確認不足でした。 以後気をつけます。 |
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