Page 814 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 建築設備フォーラムへ ┃ 会議室に戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼等エンタルピー膨張についておしえてください りょう 05/1/27(木) 12:28 ┣Re:等エンタルピー膨張についておしえてください 名無し 05/1/27(木) 12:46 ┗Re:等エンタルピー膨張についておしえてください stein 05/1/27(木) 14:17 ┗Re:等エンタルピー膨張についておしえてください りょう 05/1/27(木) 14:40 ┣Re:等エンタルピー膨張についておしえてください stein 05/1/27(木) 17:24 ┃ ┗Re:等エンタルピー膨張についておしえてください stein 05/1/29(土) 9:52 ┣Re:等エンタルピー膨張についておしえてください sty 05/1/27(木) 17:25 ┗Re:等エンタルピー膨張についておしえてください hatomori 05/1/27(木) 18:45 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 等エンタルピー膨張についておしえてください ■名前 : りょう ■日付 : 05/1/27(木) 12:28 -------------------------------------------------------------------------
冷凍の勉強をはじめて、等エンタルピー膨張(JouleThomson膨張)が分からずに 壁にぶつかりました。冷凍はここではないでしょうか? どなたが説明いただけないでしょうか チューブに液を押しこんで膨張させるのが何故等エンタルピーなのか分かりません 等エントロピー(断熱)膨張のような気がしますが。 |
このページの上のほうにこんなんがあります。 設計のはなし|施工のはなし|CAD・ITのはなし|フリートーク|フォト会議室 資格の会議室へ 資格の会議室で質問したほうが適正ではないかと。 |
元工場設備屋です。 これはエネルギー保存則(熱力学第1法則)だけで簡単に説明できます。 パイプ途中に絞りが付いていて、左側を高圧側1、右を低圧側2とします。 パイプは断熱されています。気体の運動エネルギーは無視します。 高圧側で押され低圧側に1モルの気体が移動するとします。 外からの仕事は左側でP1V1です。V1はP1、T1での1モルの気体の体積です。 右側に出ると外に対してP2V2の仕事をします。 内部エネルギーをU1、U2として、熱の出入りはないと仮定していますから、 エネルギー保存則から、次式が成り立ちます。 U2−U1=P1V1−P2V2 したがって U2+P2V2=U1+P1V1 となります。 エンタルピーHは、 H=U+PV ですから H2=H1 となります。 この現象は間違いなく、等エンタルピー膨張ですね。 |
レスありがとうございます >パイプは断熱されています。 この時点で等エントロピーであることを認めているのでは? |
>レスありがとうございます > >>パイプは断熱されています。 > >この時点で等エントロピーであることを認めているのでは? 今,外出から帰ってきました。 等エントロピーにこだわっておられるようですね。 エントロピーSの定義は dS=(dQ/T)可逆 です。 可逆過程という条件が付いております。 この条件をつけないと、Sは状態量になりませんね。 熱力学の教科書をもういちど確認しましょう。 いま対象としている現象は不可逆現象です。 断熱だから、 dQ=0 したがって S=const とはなりません。 |
事のついでに、スレッドで問題にされている、 この膨張によるエントロピーSの変化を考えてみましょう。 熱力学第2法則では、このような不可逆変化の場合は dQ/T<dS となります。 この場合、りょうさんご指摘のようにdQ=0ですから上式は 0<dS となります。この膨張でエントロピーSは増大します。 別の面から当たってみましょう。エンタルピーをHで表わします。 熱力学第1,2法則から dS=(dH−VdP)/T が成り立ちます。前の検討でこの膨張は等エンタルピー変化と分かっていますから dH=0 ですね。したがって上式は簡単な下式となります。 dS=−VdP/T この場合、減圧変化でありdP<0、体積Vと絶対温度Tは正数ですから dS>0 ですね。やはりエントロピーSは増大します。 最後に、熱力学の良書をご紹介しましょう。 1.日本機械学会、JSMEテキストシリーズ 熱力学、丸善2002 以前、レスで紹介しました。範囲が広く且つ分かり易いですね。 2.原島鮮、熱力学・統計力学、培風館1966 薄い本ですが、正確に分かりやすく書かれています。ベストですね |
失礼します。 >>パイプは断熱されています。 この場合の断熱とは単純に損失分を加味しないという事でしょう。 冷凍ということですので、仰りたい事はキャピラリチューブ等の 膨張行程の事ですよね?ご存知かと思いますが、冷凍サイクルで は、圧縮→凝縮→膨張→蒸発にて成り立ちますが、そのサイクル 内に、冷媒という物質が循環しており、その物質自体のエネルギー は圧力・温度・比体積によって決められます。 圧縮にては、ピストンなりの外部からの仕事のエネルギーが加わり、 凝縮・蒸発にては、空気・水等の媒体の熱のエネルギーが加わります。 しかし膨張にてはその二つのやりとりがなく、自分自身が状態変化 しているだけでエネルギー収支がありません。従って等エンタルピー なのではと。 |
>この時点で等エントロピーであることを認めているのでは? 等エントロピーだったらモリエル線図上ではどうなるのでしょうか? クラウジウスの原理から 「高温の熱源から低温の熱源に正の熱を移す過程は不可逆現象である」 |
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